非常の階段 公演情報 非常の階段」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
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  • 満足度★★★★

    興味深い
    作/演出の広田さん独自の解釈で、詐欺師集団の心理や、詐欺行為を正当化する論理展開を表現していて、非常に興味深い。
    当たり前の事を言われても「そりゃ、そうですよね。」としかならないので、本作品のように独自の解釈で表現されている作品はやはり見ていて楽しいですね。

    ネタバレBOX

    本作品は、詐欺師集団にスポットを当てることで、世の中が矛盾や詭弁で成り立っている事がうまく表現されている。
    そして、世の中の矛盾や詭弁からうまく目を背けられない人(俗にいうとまっすぐで不器用なタイプの人間)の精神が病んでいってしまい、最後は自殺してしまうというのもストーリーとして面白い。

    人間は生まれながらにして平等では無いのに、建前上は「平等であることは素晴らしい」と言わないと袋叩きにされますよね。
    そして、「世の中なんてそんなもんでしょ。」って割り切れない人が余計な事を考えすぎちゃうのかなっと感じました。

    アマヤドリさんの演劇を見たのは今回が初めてですが、演出もすばらしいです。
    特に大庭ナイトの精神が崩壊するシーンは、ゾクっとしました。こういうのは映像ではなかなか感じられないものなので、舞台っていいなと再認識させられました。

    役者では、ナイト役と大谷役の方の雰囲気が魅力的で、見ていて楽しかったです。
  • 満足度★★★★★

    「悪と自由」を前作よりも巨視的に捉えている印象
    「悪と自由」3部作の2作目となる本作は、1作目にあたる前作『ぬれぎぬ』が単独犯罪者という個別の悪人を描いていたのに対し、組織犯罪グループという“悪人集団”を描いているのが大きな特徴。

    描写対象が大きくなったのに合わせたかのように、今作ではより巨視的に悪が捉えられていて、悪者グループの構成員がグループ全体の中でどう生きているのかが描かれているのに加え、悪徳組織というものがなぜこの世に生まれるのかが示唆されてもいて、とてもとても考えさせられた。

    その答えは明示はされず、上述の通り示唆されているだけなので、本作はそうした問題を考える良い端緒になるのではないだろうか?


    なお、アマヤドリ2作目の私は、前作にはなかったダンスシーンを今回初めて拝見。
    躍動的で引きつける上、動きが揃っていて美しく、アマヤドリが語られる際に必ずダンスへの言及がなされるワケがようやく理解できました。

    ネタバレBOX

    アフタートーク付きだった9月14日のソワレを鑑賞。この回を観てない方のために記しておくと、本作、太宰治の『斜陽』をモチーフの一つにしているそう。
    私は読んでいながら全く気づきませんでした。。。
  • 満足度★★★★★

    なるほど。
    納得した。
    納得して感動して涙を流しそうになった。

    けれど実際のところ感動する話だったんだろうか・・・

    よくわからない。
    けれど役者の熱みたいなものにぐっと来た。
    ぐっと来て感動して涙を流しそうになったんだと思う。

    すこぶる良かった。
    二時間半?まったく退屈しなかった。

    ネタバレBOX

    この劇団にはダンスがやっぱり付き物なんだなと納得した。
    それにしてもこういう内容だったんだと、いい意味で裏切られた。

    ナイトの役者がとても良かった。
    お父さんがとても良かった。
    家族っていいなって思った。

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