HONEY 公演情報 HONEY」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    ブロックごとの表現
    この物語は実際の大塚がアトリエで起こった日々を書いたものらしいから、劇としてはインパクトに欠けるよね。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    大抵のニンゲンなんてのは、日々の暮らしの中で怒涛に慄くような出来事や死ぬほどすんごい体験をした!なんてことはなく、普通はどーってことない日々を流れに任せて過ごしちゃってるから、そーとー、鬼がかりか神がかりにでも逢ったという事でもない限り、自分の体験談を芝居にしちゃったら、『ふ~~~ん(・・)』で終わってしまうのが関の山なのだ。


    そこにいくとこの物語もまさに『ふ~~~ん(・・)』の出来で、強いて言うなら物語の展開をブロックごとに区切り、断片を繋ぎ合わせて作った手法が『ふふ~~~ん(・・)』成る程な~(・・)と『ふ』が一つ増えるあたりが、感動ものなんだろうか?


    芯となる一つの確固とした物語があるわけではなく、ワンシーンワンシーン、それぞれに登場人物のドラマの断片だけを見せながら、それらをランダムに繋ぎ合わせて、一つの作品を形成している。
    かと言って、それぞれのエピソードがまったく独立したオムニバスというわけでもなく、各シーンの登場人物は他のシーンに微妙にリンクもしていたりして、最終的には事故で亡くなった友人の原因が上手く伏線で繋がっていたりする。


    とにかく演出がポップで楽しい。


    青春時代と窮屈な大人の社会との両方に足をつっこんで生きている人間の日常をうまくすくいとって、アトリエでの人生の中のほんの短期間の、特別なひとときを生きている人たちだけが持つ輝きと憂鬱が、舞台にぎゅっと凝縮されていてる。

    その表現方法の肩の力の抜き加減と、お洒落さとクールさが、また良かった。

    大塚は社会人なのだろうか?
    ということは、作品の中で描かれるアトリエという非日常の、ど真ん中で生きている人だった、と思うのである。


    それでいて、社会人となった今でも大人になりきれて居ない、つまり社会人と学生の中間地点でかつてのアトリエでの出来事を懐かしんで浮雲のように漂って居るのではないかと推測されるのである。


    いつものように芝居が始まる20分前に余裕を持って会場入りするのが習慣で、それはパンフレットを確認したり、役柄とキャストを合わせながら今回のストーリーを予習するのだが、たまたま隣に座った大学生の男の子がニンゲン好きらしく、こっちの話題も断然、楽しかったのだ!

    ニンゲン好きと自分で申告するくらいだから、話の内容もさることながら展開も上手い!
    いあいあ、下手な芝居を観るならこの学生の話を聞いてた方が楽しいんじゃあないの?(・・)っつーくらい、楽しい!
    一人で芝居を観に行くと隣り合わせた観劇者とついつい話しに花が咲いちゃうのは良くある事で、この時間がとてつもなく楽しく、尚且つためになる事があるんだよね。

    小劇団の観劇者って大抵は出演者の友人だったり家族だったり、要は親しい間柄だから、役者の素顔なんか聞いちゃったりして、意外なネタが暴露されたりする訳でして・・・(^0^)


    で、すっかりいい気分にさせられて、いざ芝居見物となる訳だけれど、要するに・・・結局薬局、この素人の学生も中々オモチロオカシかった!という結論に達する訳よね。(・・)



    小劇団は観劇者もインパクトがあります!(^0^)




  • 満足度

    あまりにも無意味な時間
    一体、この作品は何を表現したかったのであろうか???
    全く持って、よくわからない筋書き、何も訴えかけてくるもののない
    キャラクター、展開、背景。
    今、流行の青春群像劇でも、
    作家の志の主張があるわけでもなく(感じられない)、
    ダラダラ綴られる(決して脱力感ではない)話には、
    正直、うんざりした。
    「なんとなく、いいかも・・」状態で表現された
    舞台美術や、
    「これってアートだろ・・・」といわんばかりに幾何学的な
    組み合わせで展開する小道具たも、何の意味も感じられず。
    全てにおいて、
    不条理でもスタイリッシュでもない、中途半端以下な印象を受ける、
    大いなる作家の勘違いとしか受け止められない。
    個性のない下手な役者陣、
    何かありそうで何もない話に約2時間つきあわされ、
    本当に無駄な時間をすごした。
    見所は吉祥寺シアターが、とても広がりある空間として
    使われていたこと。
    この劇場って、いろんな使われ方が出来るんですね。
    内田有紀も立ったし、ロケーション、大きさ、雰囲気、とても
    いい劇場と思います。
    劇場の品格を落とすことなく、損なわないような作品を
    選んで上演して欲しいですね。

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