あなにやし、えをとめを 公演情報 あなにやし、えをとめを」の観てきた!クチコミ一覧

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  • 照明に、ブラボーを

    沖縄県民が その他46県を「ヤマト」とか、「本土」とか呼ぶニュース映像。彼らの一部には自らを「琉球王国の末裔」と疑わないグループがいる。そのアイデンティティはズバリ「琉球人」だ。
    つまり、もし沖縄県民と“本土県民”の血筋が決定的に違うとすれば日本人は 「ヤマト人」なのである。



    天照大御神を敬う人々は 江戸時代から現代まで、「東海道」を支えてきた。三重県伊勢市「伊勢神宮」が この国父を 祀っているためである。
    「日出ずる国」は古代エジプトと肩を並べる太陽国家(サンシャイン・フロンティア)だ。
    イデオロギー大綱は「汚れ思想」だろう。「アイドルの元祖は巫女にあり!」という仮説がAKB関連書籍にも拡まり、狐面を被った「巫女ドル」まで出現した今日。
    どうにも、「恋愛禁止」のルールが、「汚れ思想」に共通するように思えてならない。



    しかし、法政大学I部演劇研究会には「反抗」があった。「古事記」を書き換えるという、文筆家には200年先も不可能だった「一大事業」だ。
    「レッド・カーペット」を基調とした美術に、あえて「モダン女子」を添える趣向は「挑発」そのものだった。巫女が「汚れ思想」のシンボルとして身に包む「紅」が、パリ・社交界を彩る「ドレス」に。


    この「反抗」は まだ序章に過ぎない。

    ネタバレBOX

    序章に過ぎない。
    『あなにやし、えをとめを』は「性交渉」シーンが 「秩序」に配慮した形で演じられている。国の女子を次々、ハイタッチするかのように娶る、男神イザナギ。
    「不倫は文化」が歴史に刻まれてしまった。

    そこには、劇中何度も引用した「陰陽思想」と「汚れ」を、迫真をもって書き換えようとする役者陣がいる。
    16歳「陽」のウズメがイザナギに捨てられ、悶え苦しみ、「陰」のウズメを連呼するシーンは、それ以前の「モダン女子」とは対極に位置した「幼女」であった。

    脚本・演出の番匠によれば【これは、誤解と偏見に満ちた、女性への讃歌です。】らしい。

    なるほど。たしかに女性の「汚れ」をも包括してしまう舞台だった。

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