満足度★★★★★
「最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT:TSU14」観ました
大阪名物・最強の一人芝居フェスティバルの地域進出版。
年に一度の東海版、今年は三重県・津市で開催。
ちなみに津は、名古屋からも大阪からも観客が来やすい、交流の穴場なのです。
(記載は上演順です)
【Bプログラム】
[「ちあき」 (出・作・演 竹内康介)]
地元劇団から、青春純愛お笑い系。
青少年の妄想題材に、ただただふざけたコントかと思いきや、最後には切なくなる瞬間が。
決してうまくはないけれど、体当たり演技の思い切りよさに好感。
[「ライト」 (出:おぐりまさこ 作・演:関戸哲也)]
最初は自意識過剰コメディかと思いきや、時折冷たい感触が突き刺さり、ついには全ての伏線が残酷に観客を締め上げる、上質のサイコサスペンス。
照明のこだわりにゾクゾク。影は、心の闇。
おぐりさんは、Aプロの岸☆青龍さんの演出でも参加!
さらに、この二日後には大阪・インディぺトライアルにこの作品で参加、見事第二次予選を通過されました。おめでとうございます!
[「戯式」 (出・作・演 田中遊)]
京都からの招聘作品。
20分枠内でカラーの違う実験的作品2本を連続上演。
モノ・声の、舞台でのあり方を探求。特に二本目は、どうやって作ったのかすら謎。。。
舞台を実験台と捉えるような上演形態に、ベケットを連想。(田辺剛さんとか村川拓也さんとか。これが京都カラー?)
【Aプログラム】
[「PUNCH OUT!」 (出:田中みな 作・演:くつなつく)]
嫌いな自分jから逃げてヒーローに変身した少女が再び自分へと戻っていく、妄想との訣別。
以前観た時より、最後は後味よくなってた気が。
名古屋・K・Dハポンで一度観ましたが、その時は空間の力が強すぎたのか、少々観にくかった…。今回はブラックボックスの舞台で、より観やすく。
[「ウィザードリーマンBZ」 (出:岸☆青龍 作:二郎松田 演:おぐりまさこ)]
キモオタ系超能力者の誕生をねっとりと見せた怪作、今回は津のみの、「ビギンズ」+完結編「Z」連続版。
各地で上演を重ねてきた鉄板作品、しかし今回は少々お疲れ気味?大阪で観た時ほどは切れ味がよくなくて残念。しかし、まだまだ次もある!
岸さんは、昨年11月の大阪インディぺを最後に役者を引退と宣言されていましたが、期待通り一人芝居は継続中\(^O^)/
[「ときめきラビリンス」 (出:永島敬三 作・演:中屋敷法仁)]
あの、柿喰う客から登場!と期待していたのですが…
言葉も身体も表情も、技術的には他の役者を圧倒していたのだけど、芝居自体にはなぜかぐっと来ず、途中で眠くなってしまった。。。
脚本の割に全てが安定し過ぎなのか、最初から最後まで変化が感じられず、結局何をやっているのか分からなかった…
まあ、思うところは色々あるのですが(汗)、観客は、普段会えないいろんな役者や演出を観る事ができて、各団体にとっても、初めての地域でも作品を見せて宣伝ができる、非常によい企画です。
これからも、演国各地での盛り上がりを期待!
そろそろ出ようかな…(ボソッ)