めいろあそび 公演情報 めいろあそび」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-3件 / 3件中
  • 良かったです。

  • 満足度★★★★

    しずくまち♭「めいろあそび」
    客演の泉澤尚子の代表作と呼びたい作品。
    気高くふるまいながら、孤独から抜け出そうとすればするほど孤独になっていく切なさを見事に演じていた。素晴らしい。

  • 満足度★★★★★

    悲しく切ないめいろあそび
    とある月の『悲しみの城』と呼ばれる小さな城に住む王女さまがおりました。

    この物語は、その月で暮らす、むかしむかしのおとぎ話です。

    公演中なので、ネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    召使とドクターうさぎ(ロボット)と3人の妹達とで退屈な毎日を暮らしている王女さまはニンゲンらしい感情を味わいたいと思いました。

    「愛と幸せは繋がっているのかしら?」

    そこで王女様はニンゲンの男を連れてくるように、ドクターうさぎに命じます。
    ニンゲンがどんな感情を持って生きていたのか記憶を蘇らせてみようという実験です。

    早速、うさぎは地球から、4人の男の遺体を持ってきて、一日だけ命を蘇らせました。

    生き返った4人の男は自分の状況を把握できずに、それぞれ迷路から抜け出して元に居た場所に帰ろうともがきます。
    王女さまの仕組んだ迷路を彷徨っているうちに、それぞれの男たちは過去の記憶を思い出していくのです。

    タクシーの運転手は小さい頃、みっちゃんと自転車に乗って家出をした記憶。
    初恋だった記憶。
    大人になってもずっと、みっちゃんが好きだったのに・・・そのことが言えなくて傍観者になってしまっていた記憶。

    「ニンゲンとは生きてるだけで他人を傷つける生き物なんだ。誰も傷つけたくないから、傍観者になってしまった。他人事のように風景みたいに眺めてた。違う!眺めてたのは自分自身だ。」と運転手。

    「逆よ、何もしないから傷ついたのよ。何もしないで眺めてるだけだったから、私が傷ついたんだわ。」とみっちゃん。

    運転手は意を決したように「月に向かって出発しよう!永遠に。」といい、自転車でみっちゃんと走るシーンを再現します。
    このシーン。美しいです。。
    何故かETを思い出した。



    離婚した男もやがて記憶を取り戻していきます。
    役者で脚本家の男は妻から離婚され、娘も結婚し孤独をひしひしと感じている記憶。



    おでん屋は母親を殺してしまった男(土方)を好きになった記憶。
    土方にこれ以上人殺しをさせたくないと言う愛情から、王女をかばって自分が犠牲になった記憶。



    一方、土方は母親が男を作ったことで、何も信じられなくなり、母親を殺し、愛という感情を閉ざしたまま、ずっと一人だった記憶。



    王女は4人の男の感情の実験をしているうちに、少しづつ、愛とは?悲しいとは?の意味が解ってきます。

    まるでそれは、お腹の中に冷たい尖った石があるような、凍えてしまうくらい冷たくて重い石があるような・・・。
    そんな感覚です。



    離婚した男は突然、死んでしまいます。
    そう、実験が終了した為です。
    しかし、土方は、この仕掛けが王女の仕業だと気づきます。
    土方は一度死んだ自分たち人間を、実験と称して生き返らせ、また、殺す。というように残酷にも、おもちゃにされたことを恨み、王女に復習しようとします。



    「誰も愛したことがない。愛し方が解らない。」と告白した土方を愛してしまったおでん屋の男は「これ以上、人殺しをしてはいけない。」と、王女をかばい自分自身の腹に土方が放った弾丸を受けて死んでしまいます。

    この部分、冒頭の回想シーンとしっかり、リンクしパズルのように収まります。
    素晴らしいです。


    土方は弾丸がなくなったお陰で、王女を殺せなかったけれども、それでも、おでん屋の深い愛情を感じることができました。
    「きっと、これが愛、愛ってやつなんだろう。」と呟き、おでんやが編んだマフラーを握り締めたままタイムリミットで命の火が消えてしまいます。


    残った運転手も、「これで解っただろう。これがニンゲンの感情だ。人生を夢のように振り返って死んでいったニンゲンだ。」と王女に言い残し、時間切れで死んでしまいます。


    愛と幸せと悲しみを見つめて迷路のように消えてなくなりました。


    残った王女は「地球のニンゲンが全員死んだのに、どうして私だけ生き残ったのかしら?ニンゲンは私だけ・・。ただ、人間らしい感情を味わいたかっただけなのに・・。悲しいわ・・。」


    ウサギも召使も妹達もみんなロボットだったのです。

    一人ぼっちでずっと生きて年を取った王女は幸せの意味を探して彷徨い歩き、お城の迷路である日、男達に会いました。



    そう、男達に実験をして、王女が知った悲しくも切ないファンタジーです。


    田坂和歳、前作「しびれものがたり」の時と同様、心に闇を持った役どころ、素晴らしいです。
    むしろ、明るい役どころは想像できない!(^0^)


    今回もハーブの繊細な音色でしびれました。



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