女装、男装、冬支度 公演情報 女装、男装、冬支度」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★★

    これぞ羽衣!
    アクセル全開の妙ージカル、楽しかった!熊川ふみさんハマリすぎ!島田桃子さんのしなやかな動きに釘付け!今回も名曲揃いだった!

  • 満足度★★★★

    FUKAIPRODUCE羽衣のヰタ・セクスアリス
    永遠に降り続く雪を溶かすような、男女の姿。
    やっぱり、歌がいい!  
    FUKAIPRODUCE羽衣の妙―ジカル!

    ネタバレBOX

    糸井幸之介さんは、どうしてこんなに微妙な男女間を描けるのかと思う。
    特に、小学6年生の男子と女子の関係は、愛おしすぎる。

    ダイタ(代田正彦さん)が雪の中に転んで、人型を作って、その型の中に今度はイトウ(伊藤昌子さん)が入る、なんていうのは、ヰタ・セクスアリスの始まりのようであるけれど、そのときの言葉にできないような男子の感情が、痛いほど伝わってきて、「うまいなぁ」と唸ってしまうのだ。

    イトウの無邪気さがさらにそのコントラストを濃くする。
    イトウを演じた伊藤昌子さんはとても好きな女優さんだ。
    明るい表情がとてもいいので、嵐の相葉くんをひたすら想う小6の女の子にしか見えなくなるし、その無邪気さが、イロイロ知り始めている小6の男子にとっては、残酷にすら見えてきてしまう、という空気感がいいのだ。

    対する小6男子の代田正彦さんの、実際の緊張感が逆に小6のようでよかったと思う(演技ということで言えば、少しアレだけど……)。

    このエピソード1つで、この作品は素晴らしいと思ってしまうほどだ。

    ほかにもあと6組のカップルが出てくるのだが、おおむね、バカッぽい(バカっぽく見える)。
    バカっぽいのは、他人から見ているからであって、本人たちは大恋愛の真っ最中なのだ。
    (ピンサロのカップルはそうではないけど)
    それぞれのカップルのそれぞれの事情が語られていく。

    ピンサロのシーンは、日髙啓介さんがとてもきれいに動いて、台詞で笑わせてくれる。
    しかし、その笑いと明暗を分けるように、このシーンは痛い。
    ピンサロのカップルを演じる鯉和鮎美さんが哀しい。
    このシーンの「闇」が濃すぎるのだ。これがあるので、作品全体の奥行きが出たように思える。
    陰りが強いから。

    しかし、折り返し点の殺し合いは、他のシーンと比べてもリアルさが伝わらない。拳銃があまりにも、フィクションとして重すぎるからだ。
    そこは好きではない。

    「性」を軸にして、男女が相対する。
    性抜きでは語れないから、それを語る。
    やっばり、ヰタ・セクスアリスだ。

    別れることで揉めたカップルから、すべてのエピソードに戻っていく。
    すべてのカップルが相手の衣装に交換しながら。
    それが「男と女」を強く意識させる。

    そしてその姿に、「男女は相手と一体になれるのか」と言われているような気がした。
    男女は、単に「男装」「女装」ぐらいのレベルでしか、わかり合えないのかもしれない。

    そう思うと、かなり切なくなってくる。
    情事を墓場で終えたカップルも、バイクで事故ったカップルも、小6の男子女子も。

    小6の男子女子がふたたび歌う曲も、ラストに全員で歌う作品のテーマソングも、戻ってきてからは、まったく聞こえ方が違ってくる。

    それはまた、「それでも、私は相手を愛する」と言っているように聞こえるのだ。

    バイク・カップルの女を演じた浅川千絵さんの、若い女性ならではの、バカみたいな無邪気さがとてもよかった。そのときどきの表情も素敵だ。
    また、島田桃子さんの、ダンスのキレの良さが印象に残った。線が美しい。

    舞台の両サイドにいたおじいさんとおばあさんが、もう少しエピソードにうまく絡んでくれると良かったのではないと思った。

    ラストのミラーボールは「ほお」と思ったが、少しもったいない使い方だなとも。



    帰りにロビーで『サロメvsヨカナーン』のCDを買った。
    このタイトルチューンは、鼻歌で今でも歌える(歌詞のところは、「○○はゾロ目〜」しか歌えないけど)。それぐらい好きだ。
    しかし、もう少し録音何とかならなかったのかなと思う。音質よりもバランスとして。
    再録したら、また買う。
  • 満足度★★★★

    生と死
    上演時間2時間。生と性は健在で、さらにこのところ続いている死の色合いが強まってきている。ほぼ満席の盛況。

  • 子供には難しいかも?
    羽衣、初日に行ってきました。
    それにしても、エロ度が上がった(苦笑)。
    このエロ度がこの劇団の持ち味で、
    台詞に(芝居にも)エロ単語がたくさん出てくるのが特徴。

    なので純な少年少女諸氏には、ダメな人はダメかも。
    という感じです。

    しかし、それが非常に毎回泣ける要因になっているのも事実なのです。
    今回はそれが非常に際立っていて
    それが何かがよくわかった芝居でした。
    (ネタバレではないけど下に行きます)

    しかし最近、どの芝居を見ても若干、鉄拳の時計の影響を感じてしまいます。

    ネタバレBOX

    性を扱う芝居というのは非常に難しく
    それが毎回、ノー天気なカップルによって
    もしくは性風俗によって出てくる。

    人間が哀しい(こっちの字です)のは
    どうしてもセックスが関係するからだと
    はっきりわかる芝居でした。

    難しい問題をこうも浮き立たせて見せられる手腕がすごいです。

    個人的には「サロメvsヨカナーン」が
    哀しいというよりは恋愛に特化していて
    わかりやすかっただけ今回はちょっとわかりにくく感じたかもしれないです。
  • 満足度★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    羽衣の【女装、男装、冬支度】を観劇。

    既に3回ほど紹介しているので今更なのだが、妙ージカルと言われているアングラミュージカルを行う劇団である。

    今作は劇場の大きさを生かし、得意のミュージカルのオンパレードで攻めてきた。それも墓場から死体が生き返り、ゾンビミュージカルの始まりである。
    だたそれも始まりだけで、それ以降は大傑作の【サロメVSヨナカーン】同様、複数のカップル達の愛液タラタラの愛憎劇である。
    毎作ながら大した物語もなく、不倫のカップル、少年少女の恋、キャバ嬢と客、若い恋人などのひとときの出会いと別れを切なく、そして大事な性の営みをも描いているので、見事なまでに登場人物たちの心情に観客は落ちてしまい、涙してしまうのである。
    この劇団の表現パターンは毎作事に変わらないのだが、やはり男女の関係性の奥深さに追及しつつ、それをミュージカルに仕立てる辺りは抜群だ。
    でも相変わらず下手な構成力と力技、そしてラストの終わり方もさっぱりだが、それすらも許せてしまうほど実力ある劇団だ。

    お勧めである。

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