落とし穴は案外、近くにあり?
猟奇的会話劇が見事。それを封じ込めるためにコメディを挿入するやり方も勇ましい。
ヨーロッパの とある郊外(私は北米の田舎町を感じた)に住む一家…。その幸せな家庭生活が崩壊していく猟奇だ。姉○と弟○の関係性がコインの表裏のように両極端。口調等は外国劇をモチーフとするが、セットや しぐさはともかく、その金髪カツラ(あるいはブレンド)はハイレベルだった。父親○のブレンドヘアーからピンセットが覗かせていた点以外は申し分ない。
もし、勇ましいコメディが なかったとすれば、どのような舞台だったか。叙情性や、セット、しぐさ を注意深く観察されたはずである。しかし、コメディの要素を 挿入した結果、私たちは全体の評価をしなければならなくなった。すなわち、「猟奇の表」と「コメディの裏」に錆が付着しても、いずれかの面だけではなく、一枚のコインで『紅い爪』を考える必要が出てくる。こうなれば、総体として整った舞台に思えてくるから不思議だ。
詩的であり、エロシチズムであり、虚無的である。その内実性を劇場というタンクに充満させた後、ラストのラストで ずどーん と爆発させる。もちろん充満する過程は不安だ。コメディなる「裏側」こそが それを払拭しガス抜きを図った可能性もある。
この劇団は発展途上国か。それとも先進国か、未開発地帯か。私は、マレーシアの離島だと言いたい。
満足度★★★★
虚幻癖の本気
見せてもらいました。
代表が前回の公演で色々と思うことがあったようで、今回の回帰公演は原点に戻ると共に新たな挑戦もされていたのでしょう。
今回マチネ・ソワレとA・B両チームの舞台を観劇しました。
ネタバレ以外でまず感じたことは、この2つ(前回観たものに比べて)
・内容が理解しやすくなっていた
・笑いの部分も話の流れに無理なく入っていた
特にBチームの先輩後輩刑事のやりとりがすごかった・・・
ラストシーンではほかに観に来ていた女性たちが息を飲むのが聞こえましたし、2回観ても背筋がゾッとしました。
あとはネタバレのほうで・・・