ドラッカーは感心しない
『山田ジャパン』は、芸人・伊藤あさこ が劇団員として所属する。ありきりたりの「山田」と、国民が酔いしれている「ジャパン」が連結した劇団名は、アメリカ合衆国なら、『スミス USA』といったところか。
浪速の新喜劇文化と、小劇場の土壌が融合し、ほどよい配分で楽しめた。伊藤あさこ が演じた女性弁護士は、ホルモンバランスの変化という彼女自身が持つ肉体的現実を、演出・山田能龍氏が拾った結果かもしれない。
回想シーンが何度も何度も登場した。むしろ、ストーリーテラーよろしく、回想シーンこそ主軸であった。