あごうさとし演劇公演 2013新作
ヴァルター・ベンヤミン最期の30分
実演鑑賞
こまばアゴラ劇場(東京都)
他劇場あり:
2013/11/22 (金) ~ 2013/11/24 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://www.agosatoshi.com/
期間 | 2013/11/22 (金) ~ 2013/11/24 (日) |
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劇場 | こまばアゴラ劇場 |
出演 | |
脚本 | あごうさとし |
演出 | あごうさとし |
料金(1枚あたり) |
3,000円 ~ 3,500円 【発売日】2013/09/14 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | 11月22日(金)14時19時 11月23日(土)13 時16時19時 11月24日(日)14時 ■─複製技術の演劇─パサージュⅢ ポストトークゲスト 各回公演後にポストトークを予定しております。(30分程度) ゲストをお招きして「演劇は複製可能か」をテーマに、演劇の新たな可能性について語ります。 [東京公演] 11月22日(金)14時 三谷正氏(PixelEngine LLC.代表・映像作家) 11月22日(金)19時 西堂行人氏(演劇評論家・近畿大学文芸学部教授) 11月23日(土・祝)13時 木村絵理子氏(横浜美術館主任学芸員/ヨコハマトリエンナーレ2014キュレーター) 11月23日(土・祝)16時 太田宏氏(青年団俳優) 11月23日(土.祝)19時 柾木博行氏(演劇評論家・シアターアーツ編集長) 11月24日(日)14時 仲正昌樹氏(金沢大学法学類教授) *その他ゲストは確定次第HPでお知らせいたします。 |
説明 | これは、俳優のいない演劇。だが誰もいないわけではない。 劇場には、鑑賞者という身体がある。鑑賞者は、ただ鑑賞する。 それでもこの作品は、その日に出会う鑑賞者とのセッションだ。 それは、2度と無い時間なのだ。 <本企画について> ○趣旨:「演劇は原則的に複製可能である」 連作「パサージュ」の完結作品。演劇の複製可能性について、一連の実験作を通じて検証して参りました。本作品では、「演劇は複製可能である」という結論を導く為の手法の構築が命題であります。俳優不在の空間が劇場空間になるか否かの挑戦です。最狭義の演劇の構成要件としては、「声」の存在であるという仮説の実証でもあり、生の身体の必要要件の再検証でもあります。有形・無形の「声」が空間に響くとき、そこは劇場になるだろうというものです。生の身体の必要要件とは、演劇作品に適した身体とは何か?という問いかけであります。通常それは、訓練を受けた俳優が担いますが、訓練された固有の身体が必要か否かは、演劇作品が想定する、描くべき時空間によって判断されるひとつの選択可能な要素ではないのかという問いかけでもあります。 ○作品内容:「ベンヤミン最期の30分」 ポルトボウで、モルヒネ自殺をしたベンヤミンの最後の30分を演劇化します。今正に死を迎えようとするベンヤミンは、生死の敷居を超えて幼い頃から見えていた「せむしの小人」と対峙します。歴史を動かすせむしの小人は、絶えずベンヤミンの側におり、彼をまた死に導こうとします。それは小人を仲介者として同時に、救済の時間を告げるものでもあります。ここでいう救済とは、全ての忘れ去られた記憶が蘇ってくる時間というものです。忘れられた様々の記憶は、「物」を通じて、ベンヤミンの視界に入り込んできます。カフカのオドラデクのような、通常生きている人間には見えない造形が現れます。最後に、ベンヤミンの自我は解体され、記憶の中に溶け込んでいきます。その記憶とは、純粋言語とベンヤミンが呼んだ聖なるエクリチュールとして還元されようとします。純粋言語そのものについての物語は、自作以降の主題となります。 上演時間は約30分を予定。 ○手法 戯曲・演出・観客の身体・俳優不在というイメージの要素によって構成します。演出には、照明・音響・映像・造形物を含みます。俳優不在という身体の欠如感を利用すると共に、その場にいる観客の身体が時にベンヤミンに、時に小人に時に記憶として登場します。観客には、観客席は与えられず、劇空間の任意の場所で鑑賞し、登場します。この場合の登場は、照明・映像・音響の効果によって認識されます。劇場空間において意識されていない観客の身体の意識化は、本作品の主要な登場要素である、「せむしの小人」或いは「忘れられた記憶」を現象化するのに最適の身体性だと予測しています。 |
その他注意事項 | あごうさとし 劇作家・演出家・俳優・ロボット演劇オペレーター 大阪府出身 同志社大学法学部卒業。広告会社でコピーライターとして勤務。退職して、2001年、WANDERING PARTY の旗揚げに参加。第3回公演以降、全ての作品の作・演出をつとめる。2011年劇団解散後は、利賀山房で上演したイヨネスコ作「授業」を皮切りに、「複製技術の演劇」を主題にデジタルデバイスや特殊メイクを使用した演劇作品を制作する。昨今は、平田オリザ氏が手がけるロボット演劇のロボットオペレーターとしての活動も加わる。 本年7月31日より初の映像インスタレーション作品「nothing at all」をアテネContemporary Art Meeting Pointにて展示。 2014年9月よりアトリエ劇研ディレクター(芸術監督)就任予定。 2010年度京都市芸術文化特別制度奨励者 2013—2014年度公益財団法人セゾンフェロー対象者 神戸芸術工科大学非常勤講師/京都造形芸術大学非常勤講師/天理医療大学非常勤講師/ 心斎橋大学講師 |
スタッフ | ドラマトゥルク 仲正昌樹(金沢大学法学類教授) 舞台監督 浜村修司(大阪・京都)/中西隆雄(東京) 照明 池辺茜 映像 三谷正(Pixel Engine LLC) 特殊造形・メイク 原泰英 チラシ制作 原泰英 制作 井上美葉子(ARTCABINET) 主催 あごうさとし 共催 大阪府立江之子島文化芸術創造センター(大阪) 提携 有限会社アゴラ企画・こまばアゴラ劇場(東京) 提携・制作協力 アトリエ劇研(京都/大阪・東京) 助成 公益財団法人セゾン文化財団 |
劇場には、鑑賞者という身体がある。鑑賞者は、ただ鑑賞する。
それでもこの作品は、その日に出会う鑑賞者とのセッションだ。
それは、2度と無い時間なのだ。
<本企画について>
○趣旨:「演劇は原則的に複製可能...
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