満足度★★★★
「M-PAD2013 まとめ見」観ました
三重に、全国各地(石川、東京、京都、茨城、大阪、埼玉)から8団体が集結して二週間に渡る、料理+朗読のリーディング企画。
その最後の絞めとなる、まとめ公演(飲食はなし)。
私の観た11/30の回は、坂口修一・第0楽章+K.I.T・カトリ企画・百景社が出演。(23日の回は、西本浩明・aji・第七劇場・このしたPosition!!でした)
[坂口修一「駆け込み訴え」 作:太宰治 演:志賀亮史]
原作を知らずに観ました。最初は、駆け込み寺に訴え出た妻の話かと思いきや…うわあ。
ひとりの役者の語り口と演技で、抜け目なく話が運ばれる快感。インディぺ・一人芝居フェスに出してほしい(笑)。
特に、美術が秀逸。 話を理解するにつれて意味が分かってくる、あのゾクゾク感。
[第0楽章+K.I.T「風の又三郎」 作・宮沢賢治 演:柏木俊彦]
テキストと現代人の生活を重ねて舞台に乗せ、言葉と身体を乖離させて見せる趣向。
ただ、それがどんな効果を狙ったのかは掴めず。うーむ。
[カトリ企画「お岩」 作:小山内薫 演:横山拓也]
つい一週間前にF/T・木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談」でお岩を演じた黒岩三佳が、またしてもお岩に。
闇に切り込むような明かりの中に佇み、ほとんど動かず低い声で語る、その姿と声は怖かったけど、やや単調な感も(キノカブでいろいろ考えさせられたせいか…)。
横山さんはこういう演出もするのか…という意外感。
[百景社「夢十夜」 作:夏目漱石 演:志賀亮史]
まさに夢のように混濁する不可思議なミニストーリー群を、いろんなバリエーションの見せ方で(百景社ならではの、ちょっと待てwwというものも)。
男女役者二人の、まるで掛け合い漫才(笑)のようなエンターテインメント(どこがリーディングだという気も)
細かなビジュアル(髪型w)や小道具への行き届きが素敵。
特に、豚の話が見応えあり。ちぎっては投げ、ちぎっては投げのアクション!(だから、リーディング。。。)
様々な人々が劇場に集まったM-PADまとめ見、肝心の料理と連動した各公演にはやはり行けませんが(汗)、今後も続けてほしい意欲的な企画です。