満足度★★★★
今後経過観察を要す
暴風雨の中、持ち主と はぐれたマフラーが片方だけの靴に「はぐれ仲間(絵本、穴の空いたエコバッグ、ブックカバー)」たちの棲み家に案内される。一方、持ち主もマフラーを探して歩き…な物語。
物を大切にする気持ちを中心にした童話的世界は年齢不問でそれぞれの受けとり方で楽しめるし、冒頭の風雨の見せ方や無生物の擬人化メイクなど演劇的表現も巧み。
さらに「悪役的存在」かと思われた女性の正体(?)とその明かし方も上手いし、本筋の落とし所もイイ。
が、持ち主とマフラーの関係をエピローグの如く最後に持って来たのはどうだろう?
泣かせて終わる意図かも知れないが、終わり方が湿っぽくなるし、サブ的な挿話(しかも回想シーンだ)は中盤か終盤で見せておいて、本筋のハッピーエンドで締めればイイのに。
とはいえ、良い部分はかなりのレベルなので、今後経過観察を要す。