鑑賞者 公演情報 鑑賞者」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★★

    再演希望
    オレンジを追いかけているうちにどんどんいろいろなところに迷い出る、そんな面白さが素敵。
    アンサンブルや美術の「奇妙なクリアさ」の面白味もあって、ここ最近の小野寺修二作品の中でも特に好きな作品だったかも。

    映像やアニメーションの要素が加わったことで生まれる絶妙な「ズレ」、映像のタイミングと舞台上で役者が発するセリフや動きとのズレが、面白い具合に「言葉って何ぞや」的な思考を刺激してくれる。
    そんな「また新しい段階に入ったのか!」な演出がもうほんとに面白かった。
    そこら辺にさらなる進化の可能性みたいなのを感じて、早くもこの座組みで再演してほしくなっちゃったり。

    個人的にはあんまり好きでないあうるすぽっとの空間が、今回ばかりはとても魅力的な空間だったのも印象的。

  • 満足度★★★★

    ミニチュアや他者とシンクロする身体
    身体表現を中心にしたスタイリッシュで少々ユーモアもある作品で、80分弱の上演時間が短く感じられました。

    小説家の女とその夫(あるいは恋人?)のやりとりにオレンジを巡るエピソードが絡まる物語で、夢の中の様なシュールな雰囲気がありました。
    おそらく脚本の構成を自由にアレンジしていて、物語としてどのような内容なのかがあまり分からなかったのですが、目を奪われる魅力的なシーンが沢山がありました。
    ダンス的なシーンが多く、タイミングの揃った動きによって不思議な空間感覚が表現されていました。逆光の中、黒いシルエットだけが見えるシーンが美しかったです。テーブルの上に並べたミニチュアの家具をライブ映像で映し出し、実物の家具と動きをシンクロさせるシーンが印象的でした。

    耳の不自由な方の為に字幕を用いていましたが、ただ台詞を投影するだけでなく、フォントや文字を出すタイミングが演出されていて、作品を構成する要素として機能していたのが素晴らしかったです。

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