サギ娘 公演情報 サギ娘」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • タイトルと内容はあまり関係ないような
     自然なうちにじわじわとさまざまな感情がこみ上げてくるというまさに中島さんらしい作風の舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    『エキスポ』超え
    中島淳彦作品の真骨頂、素晴らしい!!

    ネタバレBOX

    普段は祖母と高校生の孫の寂しい二人暮らしの家にまあ人の集まること集まること。そして、宮崎県の片田舎で万博の次の年と来れば、正にこれは『エキスポ』の続編とも言える作品に他なりません。そして、『エキスポ』を超えていました。

    孫と臨時担任と警察官が産休の先生を介して思わぬ繋がりがあったり、人間関係の妙には笑ってしまいます。

    題名や胡散臭い祖母の弟の様子から、最初人を騙そうとする話かと思いました。しかし、金の無心や通帳を盗もうとする行為はありましたが、詐欺的行為は一切無く、題名は変えた方が良いのではないかと思ってしまいました。

    孫や腹違いの妹の息子など、複雑な家庭環境で育った鬱屈した若者の自立したい気持ちが、油津港の防波堤の内と外という表現で良く表れていました。実際に地図で見ると、油津港は元々天然の良港で、しかも防波堤で外海から二重に守られていることが良く分かります。

    戦後何もかも失って、祖母たちの父親はラジオを聞きながら呆けていたと言いますが、金目の物を探していた弟が納戸から引っ張りだしたその壊れていたと思われたラジオがハッピーエンドを招こうとは、これぞ最高の伏線の回収、最高の人情喜劇でした。

    祖母の何気ないツッコミも面白かったです。からし蓮根を食べた後に腹痛を起こした男役の青木峻さん、シンナー中毒でストレスに弱いという設定はピッタリでした。

    作者の中島淳彦さんには、エキスポ三部作とかいう感じの作品をもう一丁作ってほしいです。

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