さらば、わが愛 覇王別姫 公演情報 さらば、わが愛 覇王別姫」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    一幕、2時間もの、は正解。
    劇場のロビーから京劇場(?)を思わせる赤い照明に赤い提灯(?)

    客席内の装飾も中華風。ステージ上では役者がウォーミングアップ(ストレッチや独特のアクション)をしていて、ステージの奥の扉が開け放たれており、その外には駐車場が見える(初めて知りました)。
    こうして、舞台裏の様子を模しさらすことで、京劇の世界に徐々に引き込んでいくって演出かな。

    原作を劇作に起こしたのは岸田理生、でもこれはお蔵入りになっていた作品なのだそうです。さいたま芸劇の『身毒丸』も岸田理生でしたよね。

    始まると、歌が多い。音楽劇だったのですね。

    ほんとの京劇の方も部分的に出てきて、その様はオーラが違う感じがしました。

    女形の程(東山)は、幼い頃に身売りされて京劇の世界に。そこで"兄さん"と慕っていた段(遠藤)にそれ以上の感情を抱くも、段は菊仙(木村)との間に子ができ、段は菊仙と共に生きると言われ、程は想いのやり場もなく自堕落してゆく。京劇を取り巻く中国世情の激変も絡み描かれ物語は深み増す。

    2時間の一幕もので休憩なし、という構成が意外でしたが、おかげで集中力の途切れない凝縮された作品になっていたように思います。

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