ここはすべての夜明けまえ 公演情報 「ここはすべての夜明けまえ」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 5.0
1-2件 / 2件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    きよらか『ここはすべての夜明けまえ』谷川清夏一人芝居。
    誰よりも長く生きた、いや生きることを余儀なくされた女性が家族史を独白する。
    機械と融合することで25歳のまま生きる女の長い長い夜と孤独。25歳の身体で止められてしまうことの生々しい視線。硬い胸の下にある柔らかい生傷に、出血に触れた。
    『ここはすべての夜明けまえ』は小説と演劇のタッグ作。谷川清夏さんが間宮改衣さんの原作をとても大切にされてる事が伝わり、坂本沙季さんの演出もその想いを汲みつつ演劇としてこだわり抜いてシーンが紡がれていた。若手俳優さんの一人芝居、表現力は勿論企画力も光るものが多くて圧倒されています。

  • 実演鑑賞

    俳優・谷川清夏のソロ演劇プロジェクト「きよらか」の旗揚げ公演。団体名もダブル、トリプルミーニングになっていそうで良さげ。演目は、谷川さんが敬愛するSF小説を原作に、一人芝居として再構成したもの。

    団体の旗揚げなども含め、全体的に「若手演劇人が意気揚々と挑む新たな船出」のような雰囲気が漂っており、その前向きな挑戦は素直に応援したくなります。約80分強の上演時間で、俳優がずっと語り続けるような構成のため、その台詞量も甚大。公演を無事やり終えたことも、成果のひとつと捉えて良いと感じました。

    ネタバレBOX

    アフタートークによると、原作小説の文体にはあまり手を入れておらず、言葉の言い回しなどは原作そのままで使用していることが多いとか。ただ、小説の内容や登場人物などは大胆にカットしている箇所もあるそうです。そこから察するに、小説の圧縮というよりも、物語の再構成に近い上演台本なのでしょう。

    自然災害や環境破壊などが原因で荒廃した未来で、人間の生き方や功罪、自責の念などにスポットを当てた、「人の在り方」に関する物語。現代的な幸福論として読み解くこともできそう。描かれている内容はそれなりに重たいが、出演者の表現や存在感に明るさが宿っており、重すぎることなく受け取ることができた。

    ただ、80分の演劇作品としては情報量がかなり多く、かつ複数のテーマを読み解くことができるため、やや迷宮感も感じました。ですが、原作小説への愛情もひしひしと感じられるため、本人たちにとってギリギリのカット・再構成だったことも理解できます。総じて、「いま自分たちの手でできることはやりきった」雰囲気があり、旗揚げ公演特有の初々しさに好感を覚えました。

このページのQRコードです。

拡大