『東へ西へ』 公演情報 『東へ西へ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • くっきり分かれた「風格」と「軽妙」




    東西の「風格」と「軽妙」が二つに くっきり分かれた、そんな落語でした。


    笑福亭鶴瓶 師匠の「軽妙」は言うまでもないでしょう。
    桂 春団治 師匠のピンチヒッターとして観客の前に現れた鶴瓶師匠は、「神妙」な面持ちでした。

    「電話もらって、すぐ代わりに出ることができるって、落語の世界くらいですよね」


    そして、鶴瓶師匠が「下手ですね」と桂春之輔師匠(落語協会幹事長)の「浄瑠璃」にコメントしたことから始まった、祝宴会の辞任騒動の話を交えたのです。

    今回、降板された桂春団治師匠の一門のトップである桂 春之輔師匠に確認の電話を入れた際、上記の件についても話せたそう。


    「一度辞める、言ってみたかっただけ、って…」


    会場は笑いに包まれました。



    春団治 師匠の健康が回復されるのを祈るばかりですが、経緯についても「笑い」を織り込む その「軽妙さ」は やはり鶴瓶師匠です。



    本題の「鶴瓶版 かんしゃく」は、師匠(鶴瓶師匠は弟子にあたる)の話す身振り手振りが圧巻だったと思います。

    顔を真っ赤にする姿は「血潮」の文字を彷彿させます。

    熱湯をかぶってしまった師匠の様子、「オロナミンCどこや!」と慌てふためく「かんしゃく」ぶりは腹の底から笑えるシーン。

    一方で、短い爆笑エピソードを連発しながらも、師匠の心の温かさが伝わる人情噺でした。


    「落語」という域を越えた、愛弟子の鶴瓶師匠しか演じることのできない噺だったといえます。



    中入りを挟んだ後の古今亭志ん輔 師匠「居残り佐平次」も、負けていません。

    枕の部分で、「女性が大好きです」と“女好き ”を自任した志ん輔 師匠。
    おそらく世間公認のレベルです。

    遊郭の世界を語らせて 師匠を上回る噺家は いないでしょう。


    場所は吉原より徒歩2時間ほどの品川宿。
    遊郭で「居残り」を続ける佐平次という男の物語です。


    江戸の臭い、灯り、畳の表面などが、師匠の噺を聴いていると目の前に拡がっていきます。
    今回のシチュエーションは 遊郭なので、障子、行燈、畳の密閉された室内だと思います。


    夜露の中の「活気ある賑わい」江戸。


    巧みな喋りの佐平次を見事に演じ、「居残り」の緊迫感を笑いに変えてしまうマジック。



    なんと「絶妙」なのでしょうか。


    どこを切り取っても、志ん輔師匠の落語は江戸町民の金太郎飴でした。
    そして、終始、漂っていたのは「風格」です。




    改めて、桂春団治 師匠の健康が回復されるよう、祈っております。

    「春団治」だけに、「治り」も早い はず ですから。
























  • 満足度★★★★★

    取っ手もよかった!(笑)
    前座から志ん輔師匠まですべてよかった!春団じ師匠も聞きたかったがかわりに鶴瓶師匠が出演でびっくり。まくらのイタリア「取って」の話、よかったです。

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