唐版 滝の白糸 公演情報 唐版 滝の白糸」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★

    唐ゼミの演出法とは?
    唐ゼミの【唐版・滝の白糸】を観劇。

    唐ゼミとは、唐十郎が横浜国大で教えていた時の生徒が立ち上げた劇団で、唐十郎の戯曲だけを青テントで公演を行っている。ちょうど同時期に【蜷川版・滝の白糸】の公演があったのだが、あえてこちらの選んだのだが・・・・。

    特権的肉体論を前面に押し出してくる戯曲、一言一言が詩のような台詞の数々、物語らしい展開もない矛盾だらけの戯曲をストレートプレイばりの演出法では、あの大久保鷹が出演していてもやはり歯が立たなかったようだ。
    蜷川幸雄はスペクタクルで、第七病棟の石橋蓮司は環境で、そして唐十郎自身も目まぐるしい舞台展開で攻めてくるので、それを正統派で描こうとしても無理なのである。以前に観た【下谷万年町物語】もその様な趣があったが、今作も変わらずという感じだ。
    まぁ、ただこのような感想を述べてしまうのは、過去に観た唐十郎の芝居があまりにも衝撃的だったので、その興奮を超えさせてくれるのは、全く違う方法論で唐十郎の戯曲に挑まないかぎり不可能に思える。
    ただこの劇団は、あくまでも唐十郎の世界観を忠実に再現するという事に挑んでいるので、何れは紅テントの興奮を得られる日が来るのであろう。

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