木ノ下歌舞伎「心中天の網島」アクセシビリティ版 公演情報 木ノ下歌舞伎「心中天の網島」アクセシビリティ版」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    木ノ下歌舞伎『心中天の網島』

     言わずと知れた近松門左衛門の心中もので、演出・糸井幸之助の妙ジーカル仕立てで、セリフや衣装を現代的に変更はしているが、脚色はなし。
    初演を観たのは11年前で、治兵衛とおさんを演じた俳優は同じだが、小春は代わっていた。
     心中ものなので、治兵衛と遊女・小春の心中への道のりが大筋だが、彼らを囲む人物たちを掘り下げているか、心中に至った経緯が手に取るように見えてくる。
     治兵衛と遊女・小春の関係にドキドキしながらも、幼馴染みのおさんとの出会いから結婚、夫婦生活を深く描いている。治兵衛はだらしなく、共感出来ないという感情は芽生えるが、憎めない人間性に、同情と哀れみを感じながらも、知らず知らずと自分に置き換えてしまうのが今作のミソである。そこに互いの気持ちを歌で表し、心情が伝わり、気持ちの高ぶりは止どまることがない。時として心中が美しいものと捉えがちだが、人間臭さを感じざるを得ないのだ。
     治兵衛と小春は勢いのまま心中へ向かうが、
    立ち止まる瞬間はあるにはあるのだが、やむにやめれぬ状況に、因果応報が覆い被さってくるのだ。

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