春 公演情報 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/06/05 (金) 14:30

    劇団普通『 春 』作/演出 石黒麻衣

    うん、これが石黒麻衣ワールドだ。用松 亮さん、安川まりさん、岡部ひろきさんが組み立てる何もなさ、まあ、家族って、離れているお母さんも含めて、還暦が混ざる家族の会話ってこんなもんだなぁって、思わせる巧みさ/匠さに舌を巻く。 用松さん、安川さん、岡部さん、良いわ。

    石黒麻衣さんの言葉の重ね具合、間、反復、ほんま好きやわ 笑。あれ、神戸弁になっとうわ。せや、関西弁やったらこれかて漫才やで、この作品やったかて、とふと思った。茨城(いばらき)弁の持てる雰囲気だから良いんだなと。

    ちょうど 3年前、三鷹市芸術文化センター 星のホールでの『風景』の時に選んだ席もそうだったのだけど、劇団普通の『春』のカフェムリウイでの最下手の背もたれ席の最前列に座ったら、そこに家族が見ているテレビがある場所だった。皆こちらを見て来る 笑。さすがに少しずらしておられるけど、目線の先に居た 笑。

    それと前半の感想を書いた時に気付いていなかったのだけど、これまで拝見したのが、再演も含めて、帰郷/病室/秘密/病室/秘密/風景/写真/水彩画/秘密と漢字2文字での題名以外は『水彩画』だけだったのだけど、今回は一文字の『春』だったんだということで、特異な、題名にそこまでの意味を持たせておられるかは判りませんが、一文字の題名の上演作品でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    岸田戯曲賞ノミネートで一度観てみようと思った人が殺到したのか?プラチナチケットのような争奪戦。追加公演も即完、当日券狙いで早くから並ぶ人々。ギッチギチに増席したこの狭い空間の3人を凝視。ブレイク前のバンドみたいな熱気。撮影カメラも入っていた為、第2次UWFのような緊張感に漲り客席は静まり返っている。まるで『ドキュメンタル』のような笑ってはいけない空間でいつものように幕が開く。窓の外ではルーフバルコニーの上部に張られたシェードセイルがバタバタとはためいている。

    耳が遠いのか何度も聞き直す用松亮氏。
    「ナニ?」「ナニ?」
    何度も会話が空回りし、その説明にまた「ナニ?」「ナニ?」。
    その雰囲気にたまらなくなった観客が吹き出し、アットホームな空間に。
    今作を簡単に説明するならば
    「な〜んだはこっちだよ。」
    俺達は一体何を観せられているのか?

    ネタバレBOX

    多分、『風景』以来の登場となる岡部ひろき氏が延々と携帯で喋っている。どうやら相手は母親のようだ。何度も電話を終わらせようとするも向こうが終わらせてはくれない。安川まりさんが登場するもなかなか話が終わらない為、手持ち無沙汰。岡部氏は「次は母さんから掛けてくれ」と頼む。母親は「そう私をいじめて···。」と被害妄想気味。
    やっと電話が終わり、安川まりさんは彼の姉だと判る。岡部ひろき氏は夜勤もある交代制勤務の為、休みが不定期。たまたま今週の休みは土曜日の今日。土日休みの安川まりさんは食料品の買い出しを手伝って貰おうと思う。父である用松亮氏が登場し、ここは実家だと設定が判明。3人の目線は何となく居間のTVに。

    中盤に母親が介護施設に居ることが判る。介護施設にいつも自分の意見ばかり押し通す母親と同じ歳の人がいるそうだ。面会に来た子供達の土産に腹を立て怒鳴って追い返し、今ではもう誰も来なくなった。

    結構、今回は用松亮氏、安川まりさんが笑いをこらえるように見える場面があって新鮮で良かった。
    岡部ひろき氏の「飛び上がる程、驚いた訳じゃない。」という台詞にハマったのか、用松亮氏がかなり笑いをこらえていた。客席も貰い笑い。

    石黒麻衣さんの創作世界の人物も徐々に老いていく。到頭、母親が介護施設。父親の焦燥。姉弟の不安。
    庭の花梨(かりん)の木になった実で毎年作る花梨酒、母親がいないと思ったように実が付かない。
    「な〜んだはこっちでしょうよ。」

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