満足度★★
評価しにくい劇でした
正直、「面白い」にはほど遠い劇でした。(すみません)
6人の作家の競作だからなのでしょうか、また、それぞれをつなげようとしてうまくいかなかったのか、それとも「不条理」的な劇として、客を寄せ付けないという劇団の方針なのか、私にはわかりませんが、見終わったときに、とても疲れてしまったことを覚えています。
笑いをもっととることを目指しているならば、もっともっと劇の流れを単純にしなければならないでしょうし、言葉の、演技の奥底に、情念やら思想などを盛り込みたいのなら、もっと鋭い演技と台詞の精選が必要だと思います。
「コント」という言葉を標榜しているところを見ると、やはり客がゲラゲラと、腹を抱えて笑うことを目指しているのだと思えます。
笑いというのは、「意外性」「奇抜」などの前提として、劇、劇団に対しての「安心感」があると思うのです。「ああ、ここはきっとこんな風に展開するのだ」「その間に、きっとなにかあるにちがいない」といったもの。そこで予想通りの「意外」に安心して笑える。ちがうかなあ。
今回の劇は、落ち着いて観ていることができないでいました。「風」が読めなかったからです。ですから、白装束も、すきやきも、なにもかも、よく分からないままで、カーテンコールの時間となってしまいました。
他のお客さんはどうかは不明ですが、私には「楽しめる」ものとはなりませんでした。