朗読劇「お文の影・野槌の墓」 公演情報 朗読劇「お文の影・野槌の墓」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    リーディング公演
    ユニットTeam申が、長い道のりを一緒に歩んでゆきたいという思いで企画された本公演、東日本大震災の復興の一助という目的の朗読公演も今回で3回め。
    チーム申3人による、宮部みゆき原作のリーディング公演。今年は亀治郎さんが猿之助さんになっての公演。
    佐藤さんの朗読の仕方が、昨年よりも聞きやすく上手になっていた。

    開演15分前より3人がラフな私服姿で客席より登場。
    公募の自分(観客)が体験した怪談にまつわる話を紹介(毎回内容が異なっていたようだが、最終日は、佐々木/死神体験、猿之助/曰く付きトンネルでの出来事、佐藤/猿に襲撃された話)が読み上げられ、紹介された人には東北の名産物や原作本のプレゼント。
    各注意事項の後に公演開始。昨年同様、横長の高座舞台に座布団と行灯の照明。
    背景は映像スクリーンと10人程度の人物シルエット、効果的な月灯り。
    お文の影、野槌の墓の順で朗読。休憩なしの約2時間。

    ネタバレBOX

    3人配役担当が決まっているが、交互に台詞を発するがそれぞれ安定した話し方で、声色を聞いているだけでも男女の違い、幼子、老人、物の怪、ト書きと変化に富んでいる。

    2作とも死者が絡まる話だが、最終的に「成仏させる」の一点につきる。
    昨年の「幻色江戸ごよみ」同様、震災にあわれた人々への鎮魂作品にも受け止められる。
    登場人物のおでこちゃんや化け猫のおたま、良かった。
    リーディングも継続して行って欲しいが、本公演もそろそろやって欲しい。

このページのQRコードです。

拡大