ママリンの身の上話 公演情報 ママリンの身の上話」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    舞鼓というダンサーが素晴らしい
    ストリップ劇場への出演を控えて別活動に臨んでいる「牧瀬茜」という踊り子さんの脚本・振付による。
    この人のステージ自体が、きれいだった、楽しかっただけでない、何らかの感銘があるものなので、見に行くきっかけになった。

    ネタバレBOX

    実は、ストリップの「芸界」聞き書きは結構な数に上る。灰汁の強い有名人も多い。そんなこんなをいろいろ読んできての感想を言うと、耳新しい内容はそれほど無かったとも言える(牧瀬茜さん自身、踊り子インタービュー記事の連載経験も豊富にあるのだ。)。

    強烈な個性で悪目立ちする人も多い業界なので、かえって類型化しているように感じるのかも知れない。

    劇の進行は、前説があって、津軽三味線の演奏があって、天の岩戸のエピソードとダンスがあって、という手順を踏んでのスタート。

    踊り子さんのストリップ風のパフォーマンス(おそらくバーを改造した、40人ほどの客席を壁際に作った小劇場なので、通常の半分位の尺)をはさみながら進んでいく。

    ダンスの内容は、

    卯月朱美さん。夢二の女風の装い(黒船屋)で登場。横たわっての自慰ベッド(風)。立ったシーンで、左右から切り返しで赤いライト。実験的だが、これはストロボみたいであまり良くない。

    舞鼓=舞子さんは、非常に独特な空気感があって抜群に良かった。賭博場の壷振りの姐さんからタトゥーのある和装の女。衣装を脱ぎ、紐を咥えて、大きな生地で隠しながら。音楽も良い。キング・クリムゾンとのこと。幕切れで、観客の女性たちから小さく感嘆の声漏れる。平静、芝居の最中笑い転げるなどの個性を持った演技者。

    牧瀬さんはアラビア風。強くポーズをとって、腰の細さ強調。腰骨に引っ掛けた腰巻布をハラリと落として暗転。

    ダンスの出演者は、日にちによって違うのだが

    卯月朱美(現在は劇場は引退した踊り子さん)
    舞鼓(舞子):椿舞子 a.k.a. ELNA(元踊り子さん・風俗やショービジネス周辺業界の人)
    牧瀬茜(現役の踊り子さん・作家など)
    水野さやか(舞台劇の役者さん・ダンスは途中で暗転。ラストまでは演技しない)

    結奈美子(現役の踊り子さん)
    MIO a.k.a.羽月澪(劇場は引退した踊り子さん)

    登場人物は、踊り子あがりのストリップ劇場経営者(ママリン:渡辺美弥子)と元相棒の賄いのお母さん(山口六平)。「看板」の若手踊り子に、ベテランの踊り子さん2人、ぎっくり腰で運ばれた姐さんの穴埋めで急遽来た踊り子さん(楽日は牧瀬茜:ズーズー弁で鼻めがねのトウの経った女を演じる。吉本新喜劇風?)の4人が、問わず語りに繰り広げるストリップ業界の今昔譚である。

    具体的には、実家が地方の旧家で、冠婚葬祭で帰って来いと矢の催促がある若手の女の子の話と自分の身の上を引き比べ、ママリンが、携帯も宅急便も新幹線も無かった時代の移動の苦労の思い出にふける場面がハイライトだろうか。

    ラスト近くのストリップ談義と、4人の踊り子さんによる劇場でのフィナーレ再現をつなぐ構成。効果的に見えるように構成されている。

    「こんな気持ちで笑顔がつくれるだろうか。」といった踊り子さんの心理描写もGJ。

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