公演情報
「果てしない部屋」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
笠木氏の作、稲葉賀恵とのタッグ、という事で未知なるものへの不安と期待をもって久々にHIKARIを訪れた。演出・趣向に重きが置かれた企画と思しく笠木氏はこれにテキストを提供した恰好。
取り囲まれた舞台と客席のフラットな関係を錯視させる開演前の様相、役者がステージを出入りする関係者(最初は一般客かと)に話しかけたり、芝居の開始前と後もどことなくフラットで何時の間にか開演後の時間になっている。演奏者二名の演奏エリアの境界も無いが如くでそのエリアで言葉を発したり、エリアを離れたり芝居に噛んだりする。
言葉が歌になり、憂いを帯びる。詩的な造形のせいか抽象画のギャラリーを巡る茫洋とした感覚の中、喪失への疼きが場の通奏低音であるらしいと仄かに見えて来る。抽象の中に劇的瞬間はあったが、ただ死や離別も広くは日々の中に含み得る、要は「普通の」時間としての今であるならば、心情説明(哀しみとか深刻さとか)の表現の混入を一部たりとも許さなくても良かった気がした。普通の時間を刻む事で、観客はその背後に横たわるものを想像する・・芝居を見慣れた者の欲求かも知れないが、そんな願望を観劇中催していた記憶。
久々のスタジオHIKARIで舞台の時間を生み出す熱い場を体感した喜びに浸りつつ、帰路についた。稲葉賀恵の狙おうとした何か、は不明であったが「次」の答え合せの機会をぜひ。
実演鑑賞
満足度★★★
重たい背景ではあるが、描かれ方は軽快。
観た瞬間からシーンのイメージが溶け出すような作品。なので、インパクトはなく、刺さらないけど、それでいて観客と常に絶妙な距離感を保っている(物理的な意味でなく)。コシはないけどクセのある味。