臨界幻想2011 公演情報 臨界幻想2011」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★

    いかにも演劇らしい演劇。
    2ヶ月ほど前に観劇した作品だが、備忘録として。
    いかにも演劇らしい演劇、という印象。原発という問題は、現代の日本人にとって関心の高いものであるが、この芝居ではあまり現実感を感じなかった。胸が痛くなるような「リアル」を期待していたのだが、俳優座劇場の古めかしい造りや、いかにも演技してますという風な役者の姿にばかり気を取られていたような気がする。


    ネタバレBOX

    まず伝えたいテーマがあり、演劇を通してそれを表現するというのは良く分かるのだが、押し付けがましいイメージは見ている方が疲れてしまう。
    演劇は観客のイメージの拡大を目指すものであるべきだと私は考えている。イメージを限定させるような今回の芝居は前時代的で、演劇の表現という点では新鮮さがなく、お堅いドキュメンタリー番組を観ているような距離感があった。
    現状、原発は危険な存在であり、果たして人間が原発を完全にコントロール出来る日が来るのかは私も疑問に思う。福島やチェルノブイリの惨状を知りつつ、自分の子供を原発の近くに置いておきたいと考える人は恐らくいないだろう。だから、原発について考える機会を作ること自体は評価すべきだし、今後も継続していかなくてはならない問題だ。
    しかし、演劇にそれを求めるのはどうなのだろうか、という疑問が、観劇から現在まで私の頭から離れない。いや、求めても良いのだけれど、どちらか一方に誘導するようなやり方は、私は受け入れられない。
    演劇はニュースでもドキュメンタリーでもない。過去にはそういう時代があったが、今はインターネットがそれを担っている。
    これからは演劇について、私たちが見落としていた新しい可能性を掘り起こす必要があるのではないだろうか。

このページのQRコードです。

拡大