母の人生、ガブリと食らう 公演情報 母の人生、ガブリと食らう」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/04/10 (金) 14:00

    130分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    これは傑作。今年観た中でも抜群。観ていて嬉しくなってニヤニヤしてくる。深井邦彦氏の追求する世界と道学先生の積み上げてきた歴史が融合して新たな地平を見せるビッグバン。『水星とレトログラード』を思わせるシーンもあり、ニヤつく。

    きっちり笑いを取りに来る青山勝氏。
    藤崎卓也氏のキャラの強さ、無双だな。卑怯。
    ただ声がデカいというだけの川合耀祐(ようすけ)氏も素晴らしい。ここはキツイ役どころ。
    福田ユミさんはある意味主人公。
    松永玲子さんは昨年12月中旬に下駄骨折。そのまま『焼肉ドラゴン』凱旋公演をこなし、入院、手術。今作が復帰公演。松葉杖をネタにする。
    かんのひとみさんはいつもながら最高。
    最強の布陣で臨んだ戦。

    一人暮らしの78歳の老婆がアパートの浴槽で死んでいた。背中を向けて浮いていた。
    その娘である長女59歳独身=かんのひとみさん。次女54歳=松永玲子さん、シンママ。三女46歳=福田ユミさん、晩婚。43年前に家を出て行ったっきりの母親。直葬を執り行い遺骨を受け取る。母の暮らした電球が切れたままの暗い部屋でかんのひとみさんはふと思う。ここに住もうと。

    今回、観とかないと後悔する。演劇曼荼羅は組み上がった。ここ数年の作品群は今作に結実する。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    松永玲子さんの19歳の娘、川口桜さんの強いキャラ。アパートの隣人・鎌宮彩羽さんといい、化物女優陣に囲まれたプレッシャーは相当なものだろう。後に人生の誇れるステージとなる。

    大家夫婦、石川佳那枝さんと中臺(なかだい)広樹氏、かなりの長身。
    パチンコ屋の店員、鵜飼拓斗氏29歳のキャラ。
    佐藤達(とおる)氏のリアルなDVっぷりにしずちゃんが心配になった。

    クライマックスの感動話で宮地大介氏がまとめ上げるところを松永玲子さんが冷淡に振り払う深井邦彦節。感動や感謝は条件反射的なお約束スイッチじゃないんだ、個人個人の人生の積み重ねが培う個々のもの。予定調和の感動ごっこを求めてはいない。もっとそれぞれの日々の生活と通底しているものを。

    かんのひとみさんのメラメラ燃える業火。

    ※部屋の天井に付いた切れた電球をじっと見つめてかんのひとみさんは思う。母には手の届かないこの電球を替えて貰う人もいなかったんだろうな。それが孤独。どこまでも独り。自分で出来ないことは諦めるしかない。自分達を捨てて去って行った母。その孤独ならば共有出来ると思った。孤独は深く暗い井戸の底を恐る恐る覗き見る行為。その向こうに何かがいる。
    「万有引力とはひき合う孤独の力である
    宇宙はひずんでいる
    それ故みんなはもとめ合う」
    自分の存在と向き合う為に人は生きている。

    「人間は皆、自分のことが一番大事。でも自分以上に大事に思えてしまえる錯覚こそが家族。家族には醒めた心ではなれない。熱情に浮かされた狂気がないと。」的なことを松永玲子さんが熱弁。

    案外死んだ人もその辺にいるのかも知れないと思うラスト。もしその辺にいるのならばまた楽しくやろうぜ。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2026/04/04 (土) 15:00

    座席1階

    初日の吉祥寺シアターは満席だった。深井邦彦の新作で、道学先生として比較的広いこの劇場は初めてだったという。いつもの道学先生とは舞台から受ける印象は少し違って新鮮だが、この劇団らしい人間ドラマはたっぷり楽しめる。

    風呂場で孤独死した母親の葬儀に、3人姉妹が奔走する場面から始まる。物語は母と3人の関わりを紐解く形で展開し、さらに3人それぞれの家族とともにあるドラマが織りなしていく。そのどれもが印象づけられ、客席を楽しませる。

    歌あり踊りありドタバタあり。道学先生のテイストを保ちながら、今回の特徴は、天井の高さ吉祥寺シアターを生かした演出だ。回転舞台をうまく使った舞台転換がとてもうまくいっていると思う。

    何が良かったかと言われれば、長女役を演じたかんのひとみのさすがの演技。この人なくしては道学先生は成立しない。出て行った母の代わりに家族を支え、還暦を迎える長女の胸の内を鮮やかに演じている。

    平日はまだ、チケットが取れるようだ。吉祥寺まで行って損することはない。

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