Butterflies in my stomach 公演情報 Butterflies in my stomach」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    「準リーディング」で描く女性の一代記
    7人の女優の「準リーディング」で描く女性の一代記。
    ある年から10年刻みで語る構成や優しさあふれる内容はもちろん、役の割り振り、効果音や音楽(の大半)を「声」で表現する技法、T字状の演技エリアの使い方などアイデアも良くて満足。

  • 満足度★★★★

    淡々と深く
    記憶の浮かぶままのごとく
    時間の断片がつづられて。
    一つずつのシーンに描かれるものが、
    淡々とした質感でありながら
    しっかりと心に残る。

    作り手の語り口も、
    演じる役者たちが舞台に置くものも、
    その舞台を満たす音にも、
    バリなく、くっきりと伝わってくる。

    そして、その先に浮かんだ、
    ありふれた、でも波乱に富んだ、ビビッドな
    人生の肌合いに強く捉われてしまいました。

    ネタバレBOX

    この会場では、
    素敵なダンスの公演を何度か観たことがあるのですが、
    演劇の公演は初めて。

    舞台はT字型に設定されていて、
    そこに向きをややバラけさせて、椅子が置かれていて。
    客入れの間に、出演者たちもひとりまたひとりと、
    いろんな雰囲気を纏いながらその椅子を埋めていく。
    やがて、会場全体に密度が生まれ、
    物語が立ち上がります。
    最初はリーディングの態の舞台ですが、
    テキストこそ離さないものの、
    次第に朗読から離れて、
    空間が、台詞に加えて役者の動きと共に満たされていく。

    シチュエーションも、
    表だって 枠組みとして描かれる部分はあまりなく、
    紡がれるものとのかかわりの範囲で伝わってきて。
    役者たちが担うロールも、明確に固定されることはなく、
    シーンごと、描かれる物ごとに、様々に変化していきます。
    場面のつながりも、
    どこかランダムで、
    記憶の揺らぎのままに、
    絵面というかその時間の印象が切り出され
    重ねられていく感じ。

    にもかかわらず、
    観ていて、戸惑うことなく、飽くことなく、
    次第に満ちていく。
    物語の歩む鮮やかさを感じることがなくても、
    シーンごとの質量が重なりとして肌から沁み込み、
    それぞれとは異なる色で醸しだされる、
    柔らかな俯瞰に次第に染められていく。

    役者たちが紡ぎ、醸し、解き放つものには、
    刹那ごとのふくよかで鋭い切っ先があって。
    それは、時にビターであったり、
    あるいは生々しかったり、
    デフォルメされていたりもするのですが、
    でも、一人ずつのお芝居に
    台詞や表現そのものから
    すっと観る側に踏み込むものがあって、
    なんというか、
    描かれるものの精度や重さに留まることなく
    その先にまで観る側を導いてくれる。

    観終わって、拍手をしながら、作品へのどこか淡々とした印象があって、
    でも、一呼吸おいて、
    深く浸潤されていることに気が付いて驚く。
    織り上げられたエピソード自体にも、
    いくつもの表現の秀逸を感じつつ、
    無意識の領域では
    それとはまた異なる
    貫かれることなく、あるがごときに置かれた
    時間たちの重なりの風景に、
    心を捉えられていたよう。

    余談ですが、この会場(SARAVAH東京)、
    恐ろしく音が良くて・・・。
    そこにある音が、滅することも響くこともせず、
    細微にわたって、クリアに、
    座標というかその位置への体感をも含めてやってくる。
    それは、作品の空間を解像度を落とすことなく広げつつ、
    役者たちのやわらかな一呼吸に委ねた想いまでも
    一つずつ観る側に伝えてくれて。
    普通なら舞台上の密度に隠されてしまうような
    お芝居のちょっとした乱れや曖昧さも削ぎ出してしまう、
    両刃の剣であったりもするのだろうけれど、
    役者たちの演技には、それを凌駕してこの場所を武器にする、
    確かさと、深さと、ふくよかな繊細さがあって。
    照明や美術とともに、
    この会場そのものも、作品を愛で、更に際立たせていたように感じました。
  • 満足度★★★★★

    無題611(13-036)
    21:00の回(曇)。20:36会場着、ファミマ横に2列で待機、ここは2回目。20:40列が進み受付、ドリンクを注文して奥へ。段差をつけた奥のフロア(ピアノは上手に移動していた)に向かってコの字に座席、右側、奥のフロア寄りに座りました。そのフロアの床には、緑、黄、青などのキャンドル(ホルダー)、左側と正面を向いた位置には桟敷席あり。椅子は前後2列ずつ。舞台、客席に囲われたところに数脚の椅子、黒いシートが敷かれ隅に照明、椅子のいくつかには絵本が置かれてあります。女性だけの朗読劇、7歳〜77歳までの物語、誕生(親/娘)、学校、友人、恋人、夫…終生。いろんな繋がりの始まりと終わり。開場時には、すでに役者さん数人、思い思いの姿勢で椅子に座って本を読み、途中からテキストに。21:01スモーク、21:05前説(吉田さん、70分)、21:07、舞台に7人が揃い、照明が落ちる〜22:18終演。白系の衣装、柔らかな灯りと客席のたくさんの色とはどうも視覚的には合わない…。途中から「IN HER TWENTIES2003」を思う(前回ダメだったけど、本作をみながら今回も行くことに決めました)。年末年始にアゴラで「初雪の味(両編)」みたとき「親子…」とちょっと感じるところがあったものが蘇る。ところで、どうして「King Crimson」なのでしょう…私の「Crimson」は、ほぼ1st「21世紀〜」と00/10月(@中野)のLive体験。

  • 満足度★★★★

    リーディング
    7~77歳までの女性の一生を描いた物語。

    ネタバレBOX

    ななこ17歳の、はじめて好きになった少年の死から、ももこ(ななこの娘)の誕生のまでの青年期を経て、特別な事は何もないけれど、人として、めくるめく年月の平凡な生きざまが素敵な舞台でした。

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