音楽家のベートーベン 公演情報 音楽家のベートーベン」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-14件 / 14件中
  • 満足度★★★★★

    ナンセンスは時空を超える
     面白い。
     ナンセンスコメディを観ていると無意味の連続に食傷してくることがままあるが、本作は現実原則に支配されないナンセンス劇の利点が生かされ話が時空を超えて展開するため、シーンがどんどん切り換わって飽きることがなく、最後まで楽しく観られた。

    ネタバレBOX

    何せ時空を超えて、それどころか現実と幻想の垣根さえ飛び越えて話が展開するので、18世紀のヨーロッパで幼少期のベートーベンがピアノの猛稽古をしたり、現代日本のフリーター青年の家にモンゴルからアイデアが届いたり、世代も性別も様々な現代の日本人がある場所に集められて“人が人を裁くことの意味”について黙々と考え、結論に至った順に弁当をもらって帰ったり、本作にはそれこそ色んなシーンが登場し、シーンごとに色んなタイプの笑いが楽しめるのだが、笑いながらも唸ってしまったのが常識の恣意性をあぶりだして可笑しみを生み出す現代日本の(と念のため書いておきます(笑))ラーメン屋のくだり。
     常連客の主婦に家族の事故死を知らせる電話が入り、涙にくれていると、しばらくして「生き返った」との報。病院は生死の境をさまよう家族の容態をその後も小まめに伝えてきて、やがて家族は事切れるが、主婦は死んだり生き返ったりを繰り返して絶命した家族が再び甦ることを祈って「また生き返ったら伝えてくれ」と依頼。ほどなく「また生き返って、死んだ」と告げられた主婦は大いに呆れ、「けっきょく死んだのなら連絡は省いていいです…」と力なく言って電話を切り、その報を最後に家族は帰らぬ人となるのだが、注目すべきはこのくだりで二種類の常識が相克していることだ。
     一つは、“起きたことは小まめに伝えるべし”という常識。ビジネスの世界で“報告・連絡・相談”を略した“報連相(ほうれんそう)”という言葉が幅を利かせているのは誰もが知る通りで、面倒がらずに現状を逐一伝えることは世の中の広範な領域で“良きこと”とされている。
     もう一つは、“人の生き死にを軽々しく扱うべからず”という常識。死が確定して動かぬものとなる前に死んだの生き返ったのと小まめに報告して病人の家族を一喜一憂させることはこの常識に抵触する。
     この場合、大多数の人間は後者を前者の常識に優先させるのだが、一種の迷惑電話をかけ続けてきた病院関係者は前者の常識を後者よりも重んじたわけである。
     主婦はあくる日もまた常識の優先順位を知らない者に往生させられる。
     前日に引き続きラーメン屋を訪れて家族の死のショックからおいおい泣いていると、店に居合わせたある男が涙する主婦を不審がるのだ。
     前夜も主婦とともにラーメン屋におり、主婦が家族を亡くしたことを知っているはずの男は彼女が泣く理由(わけ)を解さず、「どうして泣くの?」と再三尋ねて彼女を鼻白ませる。
     ここにも二つの常識の相克がある。
     一つは、“近親者の死をはじめショッキングな出来事を体験した者は日をまたいで泣くこともありうる”という常識。
     もう一つは、“人間の喜怒哀楽は現在進行中の出来事によって引き起こされるものだ”という常識。人がテレビを観て笑うのはテレビの中で“今まさに”可笑しなことが起きているからであり、人が悲しむのは“今まさに”悲しみを喚起する出来事が起きているせいだというわけだ。
     男にあっては2つの常識のうち後者が優先される。ゆえにこそ、悲しいことが“今現在は”起きていないラーメン屋で主婦が泣くのを理解できないのだ。
     このように2つの常識がかち合う場合、どちらが優先されるべきかは慣例に照らして適宜判断されるのだが、通常とは逆の判断が下された場合にどんな事態が起きるのかをラーメン屋のくだりにおいてブルー&スカイは描いてみせたわけである。
     むろん、どちらの常識が優先されるべきかは慣例といういささか頼りないものに従って決められるばかりで、絶対的な判断基準というものは存在せず、その意味で常識なるものは多分に恣意的なものだと言わざるを得ない。
     よりにもよってTPOにそぐわないほうの常識が幅を利かせるこんな“もしもワールド”を描こうという発想はこのあやふやなる常識というものをその外から冷めた目で眺める視線を備えていないと出てこない類のもので、常識にすっかり呑み込まれているバルブはそのような視線を備えるブルー&スカイに畏敬の念を抱きながらこのラーメン屋のくだりを大いに満喫したのである。
     これほど良く出来たナンセンスコメディに出会えただけでも幸運なのに、加えて本作には延増静美という美しすぎる女優が登場。このタイプのお芝居にここまで綺麗な女優が出てくるとは思いもよらなかっただけに、バルブの喜びはいかばかりだったか!
     しかも見目麗しい彼女が美女らしく優雅に演技をこなしながら真顔でボケるのだから、ギャップも手伝い、バルブはその美貌に見惚れながらも大笑い!!
     美女を見ながら笑う。
     男にとって、これ以上の幸せが果たしてあるだろうか!?
  • 3回目
    飽きた。

  • 満足度★★★★

    2回目
    シュールな作品から明確な構成の作品に見え方が変わった。

  • 満足度★★★★

    大人の悪ふざけを堪能
    ナンセンス。大人の悪ふざけを堪能。一撃の大爆笑ではなく、くだらない笑いがダラダラと続いていくのが面白い。ちょっとスジを追いそうになるのだけど、結果としてスジを追った自分のバカらしさまでが面白くなる。

    ネタバレBOX

    池谷のぶえのあり得ない事をリアルに、普通の事をスペシャルに扱うギャップを創り出す独特の演技と雰囲気がブルー&スカイのナンセンスな着想と相まって只々下らない。という面白さ。

    村上寿子の声は相変らず印象的。よく透るあの声がいい。結構シリアスな部分(結果シリアスではないが。。。)で母親役とか少年役とか幅広くこなせるのも魅力的。

    田村 健太郎もよかった。ナンセンスながらも全編を貫く縦軸の役柄を担っていて、ある意味唯一正常っぽさを持ち続けていなくてはいけないという難しい役柄を好演。笑いを際立たせていた。
  • 満足度★★★★

    OH!ナンセンス
    こういう構成のお話かぁ、すごいよねぇ。

    ネタバレBOX

    ナンセンスギャグのオンパレード、バラバラなギャグコントの集合体かと思いましたが、さすがテーマであるベートーベンで括られていました。

    幼い頃のベートーベンが父親から虐待を受けていたなんて知りませんでした。そして世の中には胸にナイフ傷のある人が意外と多いことも…。

    ブルー&スカイさんの手法を存分に堪能させてもらいました。来月の『入江雅人グレート一人芝居』にもこんな感じのやつがあるのでしょうか。ただ、人を裁くということを考えて、自分なりの結論が出たら部屋を出ていくというギャグはいかにも尺調整高校で禁じ手だと思いました。

    それにしても、超絶技巧ならぬ超絶した木工技術によって作られたテーブルと椅子でしたね。

    池谷のぶえさんは相変わらず玉を転がしたようなお声でよろしゅうございました。
  • 満足度★★★★★

    かなり素晴らしい!
    素晴らしい独自の世界を持つ演劇でした。笑わせてもらいました。

  • 満足度★★★

    ブルー&スカイにやられた。
    見る前は、ベートーベンをめぐるシリアスなドラマだと思っていたけど、結局は、コメディタッチでまるで喜劇のような作品になって、作者のブルー&スカイにやられたという感じでしたね。

  • 満足度★★★★

    ギリギリセーフの
    ナンセンスな会話と程よい間で充分笑わせてもらいました。

  • 満足度★★★★

    笑えた
    「上を向いて歩こう」はベートーベンの「皇帝」が元になった、らしい。

  • 満足度★★★

    指揮台
    面白い。

    ネタバレBOX

    涌井(延増静美)と不倫している松木(田村健太郎)は、涌井との関係が終わった後、モンゴルからのアドバイスに悩まされていた。アドバイスを聞きたくない松木だったが、無理やり聴かされつづけ、難聴のベートーベンを羨む…。

    ストーリーはあってないようなものなのか、その場面場面ごとに楽しみのある舞台だった。キャラや小道具、設定、セリフ、どれも特徴的でニヤニヤできる。病院からの死亡・生き返り電話とか、モンゴルのボタンがらみのキスシーンとか、笑える。突飛なようでいて地に足ついてる感があった。ツボを心得えいるというか。

    乞食やってた池谷のぶえは流石に上手い。堂々とコメディをキメてくれる。難聴後のベートーベンをやった小村裕次郎は安定してた。元乞食の医者の補聴器シーンは笑った。モンゴルアドバイスを届けてくれるベートーベンを演じた金子岳憲は、いかがわしいモンゴル風ベートーベンを好演してた。延増の色っぽい主婦演技がいい。そして、乞食(池谷)を暴行したカップル役のちょいラリな表情が良かった。村上寿子のおしっこ我慢演技がかわいい。あと乞食を前に同様した幼少期ベートーベン演技も良かった。田村は、妙なキャラばかりの舞台で、一番現実的なキャラをしっかり演じてた。

    ラストの歓喜の歌シーン好き。
  • 満足度★★★★★

    チラシからは全く想像できなかった
    でも観れば納得。こんなの宣美しようが無いよなあ。
    今までで一番ガンガン笑うというか吹き出しました。
    本当に見られてよかったです。村上さんンという女優さんが
    お気に入りになりました。すごく可愛らしかったです。

    ネタバレBOX

    チラ裏の写真なんなんだよおお
  • 満足度★★★★

    爆笑っっ
    すごいことをやってるのに、すごくなく見せる。徹底的に無意味、それでこんなに笑えるからスゴイ。こういう笑いって、ツボに入る度合いが人によってまちまちだから、シーンとしている所で笑うのは勇気いるんだけど。でも堪え切れずに何度も吹き出しちゃいました。

    ネタバレBOX

    「人が人を裁くことについて徹底的に考えて、結論の出た人から帰れる」の時の「何だこの時間」感が、もうツボで仕方なかった。
  • 満足度★★★★★

    訳すと青&空(☆にしなかったのは青☆組に気を遣ったのだろうか
    良く考えれば東横線住民には王子よりよっぽど不便度が上がっていたアゴラに何となく向かい、
    渋谷の人ごみでウロウロして当日拳の分際で10分遅刻したが(汗
    何の苦も無く世界に入り込めた☆(途中から観てもOKなのがこういう舞台の良いところ(ストレートなストーリーもの(ファンタジーなど)も好きなんだけど、世界観を作り込んだ作品ほど、遅刻した瞬間に物語についていけないのが確定してしまい、折角大阪まで行ってもその瞬間に全ての苦労が水の泡になってしまったりするのは頂けないと思ったりする。その点、ナンセンスは遠征に強い☆

    平成生まれには
    「こんなん昭和の世界の出来事じゃないか!」
    と言われそうだが
    たまに仕事帰りに友路有(浅草の昭和な喫茶店。2階なので窓からアーケードの昭和な商店街がのぞけたりする)よったりして
    浅草の町をぶらぶら歩きまわってからなってるハウスになんとなく向かっていくのが大好きな自分にはガッツリツボでした(そこまで昭和感は無かったかもしれんが

    6のつく日に薄皮たい焼き たい夢のお店でどのたい焼きを何個買おうか迷う位のトキ☆メキはあったように思います(ちなみにスイーツ番長のイタリ餡はまだ食べられておりません(涙

    ネタバレBOX

    「これ絶対似合う!」と言ってスタバのコーヒーを持って向かってくるオバサンがいたら、
    自分なら間違いなく調子に乗って
    脇にはさんだり首の後ろに突っ込んだりして渋谷の雑踏を歩かずにはいられないだろうとふと思った(トチ狂ったことをいきなり書くが作品の話。こんなことを敢えて書くのは自分の大阪的な気質を強調するためである(東京から離れたことはないが(苦笑

    ちなみに、自分も昨年、手に入れた無農薬の評判の梅を手に入れて
    梅酒を作ったり(お袋に全て飲まれた♨
    梅干を作ったりした経験があったので、
    梅干のくだりは非常に興味深く聴けた(これも作品の話

    だからと言って、自家製梅干を作ったことがある人がこれをわざわざ見に行ったら、
    日本シャーロキアン協会の会長が以前ミルクホールのシャーロックものを観に行ったときのような清々しい肩すかし感を味わうことは必至であるため、
    (会長は満足して帰ったが
    おススメは出来ない。

    やはりベートーベンを心から尊敬している人がわざわざ観に行ったら、
    ひょっとしたら同様の結果を観るかもしれない。

    自分は観て非常に感銘を受け大爆笑していたが、
    正直、どういう人に向いているのかと聞かれてもサッパリわからない。

    むしろ向いてない人が社会の中には大多数でないかと言う疑念を捨てきれない。

    漠然とした喩で恐縮だけれど、
    「ブルースカイ」が「ブルー&スカイ」になってるのを発見して、
    「ブルー☆スカイ」だとカッコ良すぎるから(ジャンプで連載するならなんかカッコイイ必殺技が出てきそうだ
    「ブルー@スカイ」「ブルースカイ♨」
    あるいは「ブルーДスガイ」・・・いやいや「ブルー㌘スカィ」の方が良いんじゃないかと妄想するような類の暇人にはおススメなのではないかと思えるのだ♪(最後の方は露天風呂から、ほぼ「ブルーなスガイ氏(という名前の人)の口の形」と言う設定っぽくなってしまったあとどっか行ってしまったがω
  • 満足度★★★★

    これはっ!!
    もうブルー&スカイな世界で、どうしようもなくなんというかほんちゅうか。古いですね(^_^;) 私は好きだなぁ。まず本チラシの挨拶で参ってしまった。真実しか書いてない!!もう1回観たいな。

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