ZANNA ザナ ~a musical fairy tale~ 公演情報 ZANNA ザナ ~a musical fairy tale~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    これこそミュージカルだ!
    スフィアの高垣彩陽さんの舞台(ミュージカル)という事だけで取ったチケットでした。
    事前確認しないで現地へ行ったので、当日座席上のチラシに「「同性愛」その他の単語を知っているとZANNAがもっと楽しめる」とあるのを見て、「奇想天外系のイミフ(理解不能)ミュージカルじゃないよなあ…」と開演前はすごく不安になりました。
    チラシに書いてあるネタなのでネタバレではないとして言っちゃいますが、
    本作品は男が男を愛し、女が女を愛するのが普通、男女の恋愛(ストレート)は異常、と認識されている国のお話です。

    (ネタバレは避けるとして)

    感想として、最初は「主役キモッ!」とか思っちゃうような出だしですが役者さん達の演技と踊りとそして歌がすごい!そして真剣!(これだけの事をするってことはかなり練習をしたと認められる。)

    1度「ミュージカル」を名乗る舞台は観たことがあったのですが、ZANNAはそんなレベルじゃない、ほんとに始まりから終わりまでずっと歌と踊りが続いて、そして脚本に芯がある、これこそ「ミュージカル!」(なのかな?)と思わせる出来でした。高垣さんも良かったけど、その他の役者さんも本当に演技から歌から何からが素敵でした。

    そして始まりでは「キモいゲイキャラ魔法使い」と思われたZANNAがこんなに感動を与えてくれるなんて、と驚きました。笑いから泣かせまで全部包括した本当にいい舞台(ミュージカル)でした。

    ぜひまた観たいです!

    ネタバレBOX

    (ネタバレ)
    特にネタバレパートはないのですが、当初男が男を愛する(恋したり告白したり)な場面にちょっと男としてむず痒いような気分を味わいましたが、だんだん世界観に慣れてきます(何より演者さんの真剣な演技と歌がそういうひやかしな雰囲気をふっとばしました)。

    男が男を愛し、女が女を愛し、のはずが「じゃあ、男女が愛しあう(ストレート)の舞台をミュージカルにしてみよう!」というミュージカルの中でミュージカルを演じる、という場面から一変、ある男子と女子がお互いを意識し始めてしまう所から、街のバランスが崩れ始めます。

    街中から差別され、居場所を失う男女、そんな中主人公の魔法使い(ゲイ系)が2人の為に使う大魔法・・・

    (多分元ネタはアメリカなどの海外で演じられたのだと思いますが)これって実は異性愛前提の各国の中で発生した同性愛についての差別を、逆の形で語っているのでは?

    と結構シリアスなテーマなのかも知れないな、と思ってしまいました。

    あくまでもミュージカルであるこの話はどういうエンディングを迎えるのだろう?もうそこが気になって仕方ありませんでした。
    (しかも2時間オーバーしていつ終了するか分からない空気だったので)

    しかし、終わり良ければすべてよしで、主役のZANNAがただのキモ魔法使いから「愛のキューピット」のような役割に印象が変わっての幕じまい。

    最初こそ「同性愛」という、ちょっと空気的に難しい(笑っていいのか、真面目に見るべきなのか)分からないテーマでしたが、最後にはちゃんと考えさせる部分含めて笑いと感動をとっていたのでこれは素晴らしい舞台(ミュージカル)だと思いました。

    採点するなら85点、ぜひこの人達の次の舞台も観たいと思いました。
    ミュージカル気に入りました。

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