蜷川の終り
間違いなく今年のワーストワンになる芝居だろう。まずは本がヒドイ。テーマは人間の支配と非支配における不条理といったところだが、そのテーマが動き出すのは上演が始まってから3時間以上たってから。それまでにこの舞台を演劇として見ている観客はとてつもなく疲れている。日本には優れた劇作家がいないので、ケラリーノ・サンドロヴィッチ程度の本書きでも、観客の前に自己満足の舞台をさらけ出せる商業的環境が整ってしまう。海外にはもっと優れた脚本家がいて、こんなチンケな台本はまず上演されない。ガラパゴスな日本の商業演劇だから成立するのだ。その証拠に観客のかなりはジャニーズファンではないか。ファンたちは芝居を見に来ているのではなく、タレントを見に来ている。このような集客をして成立させる演劇にどんな意味があるのか分からない。さらに演出も頭が悪すぎ。お決まりの群衆シーンや、いつも通りのエンディング。ここまで自己模倣をし尽くされるとバカという気も起きなくなる。大阪まで来て見た意味は全くなかった。
満足度★★★★
ケラ VS 蜷川
ケラさんのも観ていて話としては2回目観劇だからか
以前よりすんなりと話に入っていけた気がしました。
ケラさんバージョンは話を追うことで精いっぱいになってしまってたのかも。
だから納得出来ないところもありましたが
今回はこれを寓話として捉えられたような気がします。
公演する順番が逆だったら
また感想が変わっていたようにも思います。
私的には
逆で観たかったかな。