ヘンリー四世 公演情報 ヘンリー四世」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    最終日観劇
    休憩込みで4時間越えても、丁寧でわかりやすい(聞きやすい?)台詞、アドリブに見えて実は計算されたかのようなハプニングにも堂々と対応出来るベテランのキャスト。
    舞台の奥からゆっくりとセットが現れたり、照明の加減で宮殿の一部が際立ち、場面転換の一部なのに人物の行進も計算された美しさに見える。
    集中力途切れず、細かい所まで手が行き届き、続きの展開が想像出来る心憎い終り方。
    贅沢な舞台で面白かった。納得のスタオベ。舞台堪能出来て満足。

    ホットスパーの星さんと、婦人/ドルの富樫さんが特に良かった。
    鋼太郎さんや木場さん、辻さん、瑳川さん達、それぞれが役柄シャッフルしても舞台成立しそう。
    映像での活躍は見た事ないが、松坂さんは蜷川舞台に初めて出演した時の、かつての小栗旬さんを彷彿させフレッシュで好演だった。
    矢野さん凛々しく、こちらも好演。

    ネタバレBOX

    巨漢中年不良騎士のフォルスタッフ(ようは大ボラ吹き)と自由奔放のハル王子の喜劇的で軽快な交流、親子愛、反乱、葛藤、男女の愛憎も交えた第一部。戦闘場面も迫力あった。

    二部。戦争に勝利した後、フォルスタッフとハル王子の関係も徐々に変化が出るが気づかないのはフォルスタッフだけ。
    自分の立場、王として国を継承する事、それを見ている弟や側近。
    ハル王子の心境の変化が見えるベッドサイドでの王冠のシーンは、面白さを含め見所満載。
    継承決意後、お祝いに駆けつけたフォルスタッフをあしらうハル王子の王としての品と鮮烈な存在、対応の豹変に驚愕するファルスタッフの愚かさや狼狽さが余計に皮肉。
    王位継承の行進で降り注ぐ深紅の薔薇、少し白い薔薇も見えたが、次の薔薇戦争へ続く心憎い終り方で印象的だった。

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