人生の中のひとときの瞬間 公演情報 人生の中のひとときの瞬間」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/11/04 (火) 14:00

    大好物のぱぷりか、福名理穂さんの作/演出。フライヤーのイラストが可愛い。
    んん? 絵の右上に飛んでいるのはなにだろう 笑

    これまで拝見して来た ぱぷりかの上演作品は、青年団の福名企画の頃からキリキリした陰/闇が含まれていた。そういった上演作品を創る新しい人だったが、『柔らかく搖れる』を観て、これは岸田を獲るのではないかと思った。そして岸田戯曲賞を獲られた。そして、もう新しい人ではなくなっておられた。

    これまでの様な陰/闇は直接的には含まれていない。福名さん自身が出産され、ロビーで見かけた 5ヶ月児を育てておられる。妊娠を一つのモチーフに置き、もう一つのモチーフを演劇人達に置き、その演劇と日常を切り取り、色々なつらさや晴れるだろう明日へを描いた作品だった。丁寧な、アップテンポな、台詞が、抽象的な舞台美術を使った演出で、演劇に生きる夫婦/パートナー達、仲間が活きていた。良い作品だな。

  • 実演鑑賞

    約3年ぶりとなる、ぱぷりかの新作公演。スズナリで観ることも新鮮で、新しい環境に散っていく劇団たちの動向に注目していきたいし、何よりエールを送りたいです。作・演出の福名さんが出産を経へ書き下ろした新作で、物語の中心にも「妊娠・出産」があります。演劇(小劇場)業界で活躍する人々を描いており、作り手の心情が色濃く反映された一作と想像できます。一方で、客観的・多角的な視座も多く取り入れられており、そのバランス感覚が印象的でした。個人的には「四分割されたチャート」のようなイメージで観ていました。

    ネタバレBOX

    登場人物は4組の、パートナーや家族(そのうち一人はシングルマザーと息子で、息子役は直接的には登場しない)。それぞれが「結婚・妊娠・出産」にそれぞれの心情を抱いており、それらがゆっくりと吐露されていく。ある人物は、自分の演劇活動に主眼を置いており、自身の妊娠に軽い戸惑いを覚えている。ある人物は妊娠を望んでいる。ある人物は結婚も妊娠も望んでいない。等々。そこにそれぞれのパートナーの存在(&意向)が加わり、物語がより立体的に立ち上がっていく。作り手の心情を込めつつ、それぞれの視座も肯定するような、優しく、俯瞰的な物語に好感を覚えました。

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