I-Play Fes~演劇からの復興~いわき演劇まつり 公演情報 I-Play Fes~演劇からの復興~いわき演劇まつり」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    「I-Play Fes~演劇からの復興~いわき演劇まつり」観ました
     震災・原発事故から1年10ヶ月…当時からいわき総合高校の方たちとツイッターでやりとりをし、2011年12月には東京・アトリエヘリコプターでFFを観て、今回やっと、いわきへ行きました。

    【いわき総合高校演劇部「北校舎、はっぴーせっと」】
     高校生離れした、自分達への徹底した客観視。人は、どこまで分かり合えないのか。無自覚な残酷さ。そして、共有した者同士の、高速かつ自在に時間を操作する記憶の永遠さ。マームとジプシーに似すぎているのが難か。しかし、あの手法をきちんと理解して使えているのもただ事ではない…。
     その場所のでなく、その場所を失った後の思い出。

    【青年団「ヤルタ会談」(短編)】
     歴史上の、世界情勢を決める大国首脳の会談が、おばさん達の井戸端会議の如く展開(笑) 首脳そのものと言うより、国を擬人化(ヘタリアw あくまでも、日本人の目から見たイメージの三国) 包み隠したり隠しきれないエゴのぶつけ合い。 出入りに伴う三者の関係の変化も妙。
     アウシュビッツやアジア、日本のくだりでは反応に戸惑う…。視点によって受け止め方が変わる、という事が非常にわかりやすい舞台。


    【ままごと「ままごとのひふみ」】
    ・「あゆみ(短編)」
     長編「あゆみ」は名古屋や横浜で観たけど、こちらは持ち帰りたくなるコンパクトな思い出。
    ・「反復かつ連続」
     長久手での再演集「劇王再び」で一度観てます。しかし、何度観ても衝撃。台詞や登場の順番の構成がもう、神…。
    ・「つくりばなし」
     劇王Ⅹに向けての新作。あゆみともわが星ともファンファーレとも違う、クドい理屈と言いっ放しとメタで、柴さんの明るいダークサイド全開。。。

     ままごとは、役者の前中後説も作品です。

    【マームとジプシー「あ、ストレンジャー」】
     サンプルを彷彿とさせる、オブジェを多用した舞台。珍しく、群像劇というよりは主格視点のある構成(それでも多視点)。映像の使い方が、先日の東京デスロック「東京ノート」を思い出させる。
     原作に即した、孤独な苦い味。だるい都市生活の中で、なじめない孤独感、絶望感が淡々と積もっていく。安易な救いは与えない。

     時間がなかったため、いわき駅といわきアリオスの間しか動けませんでしたが、いしい先生にもご挨拶で来たし、いわき総合高校の生徒さんたちはすごくいい雰囲気でした(10年前の私より大人な気がする。。。)
     名古屋から遠くいわきへ足を運ばせた、演劇というきっかけに感謝!

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