三人の密偵 公演情報 三人の密偵」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-9件 / 9件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    3本通しで鑑賞。単品ではそれほど面白くないと思われる。張作霖爆殺事件の前後を描く芝居で、歴史ものとしても、スパイものとしても、核としてどういう表現がしたいのか分からない。よって題材はともかく、演劇の観せ方としては面白味に欠ける。B級スパイ映画のようにしたほうがまだ良かったのではないか。あと、こんなすぐ感情的になるスパイがいたら嫌だと思った(笑)

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    『誘爆』

    1929年7月終わり頃、満州の都市・奉天、陸軍の使う応接室。満州に赴任する事となる池内武一が森高逸二を呼ぶ。王英三は死体として見つかっていた。

    ジョニーウォーカー・ブラックラベルを飲る二人。

    ネタバレBOX

    ラストは胸の十字架を引き千切る池内武一の姿。ここからは一本道だ、もう日本は引き返せない。

    全体として脚本のサーヴィス精神が足りない。小噺で終わってしまう。森高逸二を中国共産党の密偵にして、現在の日本台湾中国をカリカチュアライズするぐらいして欲しかった。(現実性がないので難しいだろうが)。ソ連、共産党の思惑がないと物語として盛り上がらない。どうも不完全な話。皆、日中友好に理想を燃やしていたぐらいの設定じゃないとただの事実経過。
    お年を召された女性客の居眠りが目立った。全くチンプンカンプンだったのだろう。そこが「パラドックス定数」との違い。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    『IGNITION』

    1928年6月4日、満州の都市・奉天、外国人用高級ホテル。王英三の隠れ家にて浅井伸治氏演ずる森高逸二との密会。逸二は関東軍の密偵であり、「張作霖爆殺計画」を止める為に王英三に協力を依頼。

    遠くの方で爆発音が聴こえる。
    西尾友樹氏の右のこめかみの血管が怒張して破れそう。彼の所作は女性的で丁寧な仕草が多い。
    浅井伸治氏は小比類巻貴之っぽい。

    ネタバレBOX

    一歩間に合わず「張作霖爆殺計画」は実行されてしまう。逸二は英三に関東軍と中国国民党との仲介を申し入れる。英三は殺される覚悟で蒋介石のもとに向かう。ラスト、弟を死地に向かわせ肩を震わせ泣いているように見えた森高逸二、実は笑っていた。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    『導火線』

    1928年5月中旬、満州の都市・奉天、貧民街の阿片窟(に併設されている殺風景な売春宿)。西尾友樹氏演ずる王英三(おうえいさん)こと池内英三(ひでみつ)の部屋。岡本篤氏演ずる変装した大日本帝国陸軍参謀本部中佐・池内武一(ぶいち)との密会。

    陸軍中佐だった厳しい父親に育てられた長男・武一、次男・逸二。大陸で中国人の妾に産ませた英三は母親が早くに亡くなった為、日本に引き取られる。長男は父親と全く同じ経歴を辿り、次男は貿易商の入り婿となって奉天で働いている。三男は成人すると中国に帰り、尊敬する孫文のように中華民族の独立と真の統一の為に身を捧げんとす。
    船戸与一の『満州国演義』を想起させる三兄弟の満州における物語。向こうは敷島四兄弟だったが。

    1894年(明治27年)、朝鮮半島の支配権を巡り日本と清国(現在の中国)に戦争が勃発。勝利した日本は台湾を得る。
    1904年(明治37年)、日露戦争開戦。朝鮮半島と満州(中国東北部)の支配権を巡る戦争。勝った日本は朝鮮半島と遼東半島南部の租借権(一定期間借り受ける権利)を得る。
    ロシアの南下政策に対抗して日本は防壁を作る必要があった。近代化に遅れた清国は欧米列強の草刈り場と化し好き放題踏み躙られてしまう。だったら日本の領土にして自ら守る他ない。清国を打倒して近代化した理想の共和制国家を築かんとした孫文。それぞれの種種雑多な思惑と野望が重なり、時代の出す答は渾沌の翳りの中に。1912年、欧米に半植民地化された清国は滅び、孫文を臨時大統領とする共和制の中華民国が建国された。だがその後を引き継いだ袁世凱が帝政を復活、中華帝国の皇帝を宣言し、またまた内戦の戦国時代に。各地の有力者が私設軍隊を束ね「軍閥割拠」と称される無政府状態が続く。

    ①中国国民党=現在の台湾
    1919年、孫文が結成した中国国民党。1925年、孫文が亡くなると蔣介石が後を継ぐ。第二次世界大戦後、国共内戦において毛沢東率いる共産党に敗北。1949年、国民党は台湾へ逃れた。

    ②中国共産党=現在の中国
    1921年、コミンテルン(ソ連の世界各国の革命運動を支援する機関)の主導の下、57人で結成。後に国家主席(最高指導者)になる毛沢東は1923年中央執行委員に選ばれる。

    ③満洲の奉天軍閥・張作霖(ちょう・さくりん)
    東三省(満州)全域を支配下に置いた軍閥(民兵組織)。馬賊(盗賊集団)出身ながら満州王とまで呼ばれた。日本軍は張作霖を支援して操ろうと企むが彼は逆に巧く利用してやろうと互いに権謀術数の駆け引きが続く。1928年6月8日、北京から奉天へ向かう途中、列車が爆破されて暗殺。日本軍は国民党によるものと工作。息子の張学良はそれに騙されず国民党と協力体制に。1936年中国共産党と通じ蒋介石を拉致監禁、「内戦停止、一致抗日」を訴える。=「西安事件」。これにより第二次国共合作が成り、消滅寸前に追い詰められていた中国共産党は息を吹き返す。内戦をやめ、力を合わせ日本の侵略に対抗する抗日民族統一戦線の結成へ。だが張学良はこのクーデターの責任を取らされその後50年以上もの間、軟禁生活に置かれた。

    ④関東軍
    ロシア帝国から得た租借地、関東州を守備する為に発足、元々は鉄道守備隊。1928年(昭和3年)、関東軍司令官・村岡長太郎は張作霖の暗殺を命令、河本大作大佐が計画立案実行。当時、本土の陸軍参謀本部・若手中央幕僚達は「木曜会」という勉強会を結成していた。そこに年齢も地位も高い「二葉会」が合流、陸軍エリート集団「一夕会(いっせきかい)」が誕生。関東軍の支援に回った。政府は独断専行の関東軍のテロ行為を処罰しようとするも「このことが明るみになると国際的に大日本帝国の威信に関わる」、「軍がやった事を公表すると政府の立場も弱くなる」と恫喝。事件は不問に処せられ報道管制が敷かれる。ここから関東軍の暴走に歯止めが効かなくなった。河本大作の後任として送り込まれた関東軍高級参謀・板垣征四郎大佐と関東軍作戦主任参謀・石原莞爾中佐は偽旗作戦を仕掛ける。自作自演のテロ攻撃の被害者となり、報復として戦争に持ち込む作戦。1931年(昭和6年)9月18日、柳条湖(りゅうじょうこ)事件、南満洲鉄道の線路を爆破して張学良の犯行とした。「満州事変」として関東軍が満州全土を占領。1937年(昭和12年)7月7日、盧溝橋事件。国民党との小競り合いから正式な「日中戦争」の開戦に。

    ネタバレBOX

    時々遠くから阿片中毒の女の声が。
    亡き母親の写真は川田希さんっぽかった。(違うだろうが)。
    英三大好物のオールド・パー。

    岡本篤氏は眼鏡を外すと松木安太郎と中田秀夫を足したような強面。そのいかつい顔からニカッと笑みを作って人を安心させる。
    西尾友樹氏は急に泣いたり怒ったりの瞬間の変化が武器。感情の暴発。

    父親がクリスチャンだったのか三兄弟全員、見えぬよう肌身離さず十字架を身に着けている。父親の言葉「我が帝国と支那とは仲良くあらねばならない」。それを嬉しそうに聞いていた中国人の母親の笑顔。その母親は阿片中毒となって狂い死んだ。母親の復讐であり、父親の遺志を継ぐ思い。中国国民党の密偵として働く王英三。「張作霖をどこまで日本が後押しするつもりなのか?」

    目の前であっという間にセットがバラされ組み立てられていく。大道具スタッフのプロフェッショナル振りに客席はどよめく。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/12/28 (日)

    3本通しで観劇。あの緊張感と密閉感が懐かしくもあり、過去の劇団チョコレートケーキの演目をさかのぼってみたりもしました。
    劇団ならではの舞台、物語も演出も舞台美術も強いては制作もとてもあたたかく身近に観劇できました。
    久しぶりのサンモールスタジオ。こんなに役者が近かったっけ?とも感じました。おなじ空間で息を感じながら。
    知り合いにチケットが取れなかった方が何人かいて、またぜひやって欲しいなぁ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    さすがの硬派
    三作品通したいがチケットが取らなかったのが無念、配信観ます

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    『誘爆』を観劇。初めから探り合うような台詞と視線が緊張感をあおる。2人だけの会話劇ながら70分以上あったのではないかと思うほどの重みのある良い舞台でした。
    『導火線』『IGNITION』を見てからのほうがより良く内容が理解できると思います。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    台本も演技も極めて質が高い。近代史物が好きなのでなおさら面白かった。諜報員同士の駆け引きや腹の探り合いが話の中心になるのかと思ったが、むしろ、ああいう時代にあっての家族のきずなや信念が中心になる重厚で深いストーリーであった。一年の最後に観るにふさわしい演劇。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    緊張感溢れる二人舞台。三人兄弟のそれぞれの立場で二人だけの会話劇三部作。上演時間各1時間10分。長男役岡本篤さん、次男役浅井伸治さん、三男役西尾友樹さん熱演。満州事変前、日本と中国が仲良くなることを願い各々が悩みながらスパイ活動をする。しかし戦争への流れは止められない苦悩。劇団チョコレートケーキの昭和史作品はいつも記憶残る。今回もいい。

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