クレイジーパラレルワールドクライシス 公演情報 クレイジーパラレルワールドクライシス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    時が錯誤する中で
    OGですが身内びいきなことはアンケートに書いたので、客観的視点から書きたいと思います。

    尺がとにかく長い。145分。
    二つの話がパラレルに展開していくというストーリー上、色々な場面を描く必要性があると思うが、同時多発会話などで複数の場面を一気に見せたり観客の想像に委ねたりして、シーンを減らす工夫があっても良かったのではないかと思う。

    ネタバレBOX

    主人公「フクオ」が同じ日を繰り返すという時間軸が主としてあり、それと並行して(パラレルに)「カンナ」という女の子が自殺するという経緯が別の時間軸の中で描かれる。

    時間が逆行する(朝に戻る)時の力強い歯車の音をバックに役者たちが舞台面を上手から下手へ、下手から上手へと移動していく様は、役者の上手下手間の移動を観客に見せることで、元のポジションに戻ることを表現しているようだった。

    イジメの描写が印象的で、二段目に孤を描くように会話をする人々と、一段目に取り残されたイジメられる人という構図。イジメる側が上から見下ろしていることを視覚的に捉えることが出来て、かつ、一段目が閉鎖的な舞台空間だったこともあって、イジメの閉塞性を上手く表していたと思う。

    夢のシーン、神様の登場する場面では、1人の神様という存在を複数人が演じていたが、現実世界で個性的なキャラクターであった人物はそのキャラクターを(観客として)引きずってしまい、別人のように感じてしまった。
    ラストで神様の正体が観客にも分かるが、いまいち私の中ではリンクしなかったのは理解不足だからか。
    この場面では中央パネルが左右に分かれ、奥に細い通路とその奥に十字架、岩のような正六角形を組み合わせたパネル、そして右手に歯車が登場する。岩のパネルは、「イジメ撲滅委員会」があったという山の土手をイメージしたのかな、と思ったり。歯車は時間が逆行する時に反時計まわりに回転するが、円形のまわりを歯車っぽくしたような回転の仕方で少し残念。もうひとつかふたつ歯車を足して、歯車本来の動きになるような仕掛けが欲しかった。妥協の結果?

    映像に関しては長いオープニング(既に開演してから20分以上あった)段階で、劇団名・冠名とタイトルロゴが色違いで場所を変えて映し出されるだけで、物足りなかった。歯車の動きを模したものがあると良かった。

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