『いつかへ』 公演情報 『いつかへ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-2件 / 2件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    フライヤーなどに「意識」と「記憶」と「時」の物語とありましたが、繋がりを感じる舞台でした。
    以下、公演中なのでネタバレで。

    ネタバレBOX

    1945年の横浜大空襲、1985年、そして2021〜2025年を生きる人々が登場し、それぞれの時代の家族のつながりや、命が受け継がれていく感覚が丁寧に描かれていたと思います。時代が交互に入れ替わり、少し戸惑う瞬間もありましたが(私の理解力の問題かもしれません…)、劇中で年代を示す台詞などもあり、物語の流れには徐々に慣れていきました。
    各年代には胸が締めつけられる場面もありましたが、最終的には前向きな光が差すような終わり方で、観終わったあとにそっと救われる気持ちになりました。

    一部にファンタジー的な表現が取り入れられていたり、私にはつながりをつかみきれないエピソードもあったりして、ところどころで少し長く感じる場面もありました。それでも、三つの時代を行き来する物語の流れは魅力的で、最後にはしっかりと心に残る舞台でした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    物語は、横浜大空襲を始まりとし 命の繋がり 人の絆を情感豊かに紡いだヒューマンドラマ。少しネタバレするが、3つの時代を行き来し それぞれの時代で共感するようなエピソードを点描する。三世代にわたる 長い時間軸の中で、人の想いがゆっくり収斂していく。各時代に感動的な場面を描き、泣きそうと思った瞬間 明るく歌い楽器(ハーモニカ)を吹く。それの繰り返しのようで、感情を波動のように揺さぶり 高揚感を満たしていく。もう このまま泣かせてよ というところで寸止めするような感覚、そしてラストには大きな感動が…。

    けっしてお涙頂戴といった物語ではなく、生きることのすばらしさ、人の縁や絆の大切さが感じられる滋味溢れる話。物語を支えているのが照明と音響/音楽=歌と1つの楽器。叙事的なことを背景にしているが、舞台としては抒情的に描いている。そこに人生のリアリティが垣間見えてくる。ただ、途中で不可思議なことー現実の中に仮想的な描き方を紛れ込ませる、それをどう解釈するのか ちょっと悩む。

    上演前に脚本・演出の岡﨑貴宏 氏が 当日配布した人物相関図は、観劇後に見てほしいと。1人複数役を担うキャストもいるが混乱することはない。ちなみにタイトル「いつかへ」は 時制ではない。
    (上演時間2時間 休憩なし)追記予定

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