『いつかへ』(アーカイブ配信) 公演情報 『いつかへ』(アーカイブ配信)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    横浜大空襲を起点に3つの時代を重ね合わせて、家族のつながりをテーマに描いた物語。今の当たり前の日常がすごく繊細に描かれていました。横浜大空襲の演出が見事でまるで本当に空襲に遭ったような錯覚を覚えました。過去の作品も興味が沸き、物販でDVD1本を購入して、劇場を後にしました。また観に行きたいです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    3つの時代が交差していくので、初めは繋がりが分からず少し混乱したのですが関係性が分かるにつれ縁の深さにじんときました。戦時中の表現が音と赤いライトのみなのにとても怖く何度もビクッとしてしまいました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2025/12/05 (金) 14:00

    120分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    心が揺さぶられる公演でした。人の意識は留まり続け、時は流れても繋がることができるのだと感じました。上演後は何故か心がポカポカする不思議な舞台。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    フライヤーなどに「意識」と「記憶」と「時」の物語とありましたが、繋がりを感じる舞台でした。
    以下、公演中なのでネタバレで。

    ネタバレBOX

    1945年の横浜大空襲、1985年、そして2021〜2025年を生きる人々が登場し、それぞれの時代の家族のつながりや、命が受け継がれていく感覚が丁寧に描かれていたと思います。時代が交互に入れ替わり、少し戸惑う瞬間もありましたが(私の理解力の問題かもしれません…)、劇中で年代を示す台詞などもあり、物語の流れには徐々に慣れていきました。
    各年代には胸が締めつけられる場面もありましたが、最終的には前向きな光が差すような終わり方で、観終わったあとにそっと救われる気持ちになりました。

    一部にファンタジー的な表現が取り入れられていたり、私にはつながりをつかみきれないエピソードもあったりして、ところどころで少し長く感じる場面もありました。それでも、三つの時代を行き来する物語の流れは魅力的で、最後にはしっかりと心に残る舞台でした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    物語は、横浜大空襲を始まりとし 命の繋がり 人の絆を情感豊かに紡いだヒューマンドラマ。少しネタバレするが、3つの時代を往き来し それぞれの時代で共感するようなエピソードを点描する。三世代にわたる 長い時間軸の中で、人の想いがゆっくり収斂していく。各時代に感動的な場面を描き、泣きそうと思った瞬間 明るく歌い楽器(ハーモニカ)を吹く。それの繰り返しのようで、感情を波動のように揺さぶり 高揚感を満たしていく。もう このまま泣かせてよ というところで寸止めするような感覚、そしてラストには大きな感動が…。

    けっしてお涙頂戴といった物語ではなく、生きることのすばらしさ、人の縁や絆の大切さが感じられる滋味溢れる話。物語を支えているのが照明と音響/音楽=歌と1つの楽器。叙事的なことを背景にしているが、舞台としては抒情的に描いている。そこに人生のリアリティが垣間見えてくる。ただ、途中で不可思議なことー現実の中に仮想的な描き方を紛れ込ませる、それをどう解釈するのか ちょっと悩む。

    上演前に脚本・演出の岡﨑貴宏 氏が 当日配布した人物相関図は、観劇後に見てほしいと。1人複数役を担うキャストもいるが混乱することはない。ちなみにタイトル「いつかへ」は 時制ではない。
    (上演時間2時間 休憩なし) ㊟ネタバレ

    ネタバレBOX

    舞台美術は、中央に寄木細工のような文様の平台、その上に同じ文様の箱馬2つ。上手/下手にも同じような箱馬があり、舞台袖あたりに平板で作った出入口。床には 枯れ葉。上演前には「ゴンドラの唄」など懐かしのメロディが流れている。
    戦時中の照明・音響は 空襲時の濃朱色、けたたましい空襲警報が緊張感と緊迫感を煽る。モンペ等の衣裳に煤けた顔が当時を思わせる。そして中央の平台や箱馬の上り下りが逃げ惑う様子を表す。

    物語は1945年、1985年そして2021~2025年の3つの時代を往還する。そして説明にある母まい の葬儀から始まる。
    ●1945年、横浜大空襲時に両親に連れられ逃げ惑う まい(3歳)の姿。防空壕はどこもいっぱいで入れない。空襲時のドサクサで まい は両親と逸れてしまい直前に知り合った母ますみ 娘くみ と一緒にいたが…。まい は両親に見つけられたが、彼女を庇う様に母娘は亡くなっていた。
    ●1985年、まいは民宿を営んでおり 子供にも恵まれた。空襲時、まいの母は妊娠しており、その後 まいの弟が生まれた。ある日、自殺を図ろうとしていた女 ゆきこ を助け、民宿を手伝ってもらうことにしたが…。その後 彼女は妊娠したが 余命数か月。出産しても育てられない。
    ●2021~2025年、コロナ禍が背景。中学生の いつか は一人ぼっち。転校してきて友達もいない。そんな時 声を掛けてくれたのが小百合。小百合は体質的なこともありマスクは出来ない、そのため担任から注意される。そんな小百合を あすかが庇う。が 小百合は幼児を庇い交通事故で亡くなる。

    まい は、ゆきこ の亡き後、その子 いつかを実の孫のように育てている。空襲で助かった命、それを自殺しようとした ゆきこを助け、その子を育てる。血の繋がりはないが、人の縁と絆といった理屈とは別の感情が動いた物語。居るのは当たり前、日常の暮らしの中に埋没してしまう意識を丁寧に掬い上げた作品。ハーモニカで吹く曲は”故郷”、それは人の心にある原点(拠所)ではなかろうか。まい が気に入っている場所、それは ヒマワリ畑の向こうに海が見える丘。そのヒマワリは自分を助けてくれた母娘のために…。
    なお、途中で大人の まいが 子供になって存在する(1役2人:子供時代と大人時代)。非現実的な描写はどのような事を意味しているのか(出番の関係)?
    次回公演も楽しみにしております。

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