石棺~チェルノブイリの黙示録 公演情報 石棺~チェルノブイリの黙示録」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★

    石棺
    人間が怖いのか、放射能が怖いのか。

    ネタバレBOX

    モスクワの放射能研究室(兼病室?)では、被曝者のベスメルトヌイ(奥山隆仁)の研究・治療をしている。そこにインターンの女性3人がやってきた日、原発事故が起こり、被曝者たちが運ばれてくる…。

    一幕は、乳牛や鶏を気にかけるおばちゃんのクラーワ(竹村叔子)が死ぬまでを描く。二幕、やはり被曝者が死ぬ中、査問官(宮本充)やアメリカの研究者・カイル(宮島岳史)が訪問。ベスメルトヌイが、被曝した所長(山口嘉三)へのドナーを申し出る。
    一幕前に舞台設定の説明や二幕が一幕のラストから始まるって親切設計。

    舞台で「システムがシステムを止めた」ってあったのが印象的。原発関係者の被曝者が告白する自分の責任は果たしたってのが、折り重なって起きた事故なのか。そして、舞台には現れない責人者たちも。人が責任取れるレベルではないシロモノで、(原因究明に意味はあるけどそれとは別に)そら恐ろしい存在ってのは伝わった。
    ベスメルトヌイがドナーとなり、所長を生き続けさせようとする視線が痛い。そして、動物を想うクラーワのあっけない死が痛い。

    台詞が覚束無いような印象。1~10号室のセットと照明は良かった。

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