『コラソンはデイドリームちう*(中)』 公演情報 『コラソンはデイドリームちう*(中)』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    落ち着くところに落ち着く幸せな気持ちになれるお話しでした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    現実と幻想の間で揺れ動く、そんな曖昧な世界観を描いた物語。その曖昧さが 人間らしいと言えるのかもしれない。前作「コラソンのおともらち」は3話オムニバスという説明だったが、実は連作のような構成。本作も基本は3話だが、それにプロローグや1話の中に幕間~その① ②を挿入し、2話・3話と続き、最後にエピローグという構成で、少し凝った劇作。

    公演の見所は、日常のありそうな出来事を 敢えてリアルに描かず 白日夢のような幻想世界へ誘うところ。リアルに描かない--その舞台の虚構性を前面に出すことで、観客の想像力や思考力を刺激する。基本は家族の在り方を描いているが、そこに潜む表現し難い感情を それぞれのキャストが上手く演じている。その意味で確かな演技と調和している。
    (上演時間2時間20分 途中2分程度のリラックスタイム) ㊟ネタバレ

    ネタバレBOX

    舞台装置は、3話および幕間~その① ②の場景に応じてテーブル、イスそしてベット等を搬入搬出する。場転換が多く 暗転も頻繁にあるが、集中力は削がれない。また 音響/音楽の印象はないが、照明は巧に諧調し 心情や光景を効果的に表していた。

    物語は 逃避と願望、憧憬と畏怖といった 相反するような描き。人間の心は複雑、その表現し難い内面をリアルとファンタジーといった観せ方で紡ぐ。全体としては、人の再生・自立へのキッカケと家族の絆が浮き彫りになる好公演。
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    概要は次の通り。
    0.プロローグ
    青澤家の食卓、そこに長女 瑠璃、次女 藍子、そして父の玄太が穏やかに会話している。主な登場人物と 母は亡くなり父子家庭ということが分かる。

    1.「A Wonderful Day ~ ワンダフルデイ~」
    亡くなった母 青葉は生きているが 余命わずか。今は 草太という男と暮らしている。正面の壁に窓/カーテン影の照明。(黄昏時?)2人の穏やかな会話で和む。安楽死を求めて海外の病院へ来ているようだが、草太が夢落ちすると そこは日本の病院。事務的な男性医師 ブラウン医師/訪問医師(海外と日本)との会話が虚(空)しい。草太は家族 特に娘たちに思いを伝えるべきではないか と提案。遺書代わりに録音を勧める。
    青葉は、子の愛し方、接し方が分からず育てられない。その苦悩を夫 玄太に話して 云十年前に離婚した。青葉は自分も母に愛されなかった。ネグレストというの負の連鎖。現実にある家庭(個人)の深刻な問題、それを海外と日本の医療(社会)問題--安楽死を絡めて幻想と現実の間で描く。

    幕間~その① ②は、それぞれ或る住宅の街路。訪問医師と訪問看護師の車内での会話。一方的に医師が看護師を詰問し、立場の上下関係を知らしめている。台詞にもあるが、強い口調はパワハラ/セクハラではない旨 事前に言い訳する。幕間は、2話への場所と主役が変わることを意味する。

    2.「Un homme et une femme~男と女」
    訪問医師 紺田秀一郎は看護師が辞めて機嫌が悪い。場所は大久保公園の近くの某公園。そこに立っていた若い女に声をかけるが…。側壁に歌舞伎町のビル街を映し出した照明。そこへ見知らぬ女が紺田へ近づき、オレを忘れたかと問う。過去の苦い思い出が甦る。女は桜木百々江といい高校の同級生。同時に紺田の意識下に母親の幻影が立ち上がる。今の女性蔑視、弱い者いじめといった態度は 自分の内にある女性(マザー)コンプレックスの裏返し。現実と幻想が混濁した意識下、深層心理の情景。

    3.「Too Hasty to Call This,”Fantasy"~ファンタジーと呼ぶには早計です~」
    再び青澤家の食卓。プロローグの穏やかな会話から一転、激情が迸る。姉 瑠璃は精神的に不安定で引き籠り。妹 藍子は夜のバイトで昼夜逆転の生活。藍子は母 青葉の記憶はなく、瑠璃に向かって母の面影を聞く。少しでも母の愛情を受けたのでは という嫉妬心から今の生活状況を責める。一方 瑠璃は藍子が如何わしいバイトをしているのでは と詰問する。そこへ父 玄太が妹 橙子(叔母/辞めた訪問看護師)を連れて帰宅。2人の言い分を聞いているが、そもそも子に関心がない。そのうえ、瑠璃が家事や妹の面倒を見て母親代わりをしているにも関わらず、それが当たり前のよう。玄太の困惑した表情/態度が滑稽。

    4.エピローグ
    橙子は、不思議な女/ニルに頼まれ遺書代わりの録音を…、娘たちへ思いを伝える役目を果たした。不思議な女そしてチャコでありニルは青澤家で飼っている猫=精霊であろうか。そこは観客の感性に委ねているようだ。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    短編3つの物語です

    ネタバレBOX

    トリッキーな方が出てきます
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    杮落とし観劇です
    短編3作品と謳いながら
    其の実 幕間やプロローグとエピローグを
    足して2時間20分くらいになってたわ
    結構な見応え話だったなーと感想
    連作であり物語は繋がってます

    ネタバレBOX

    ひとつの父子家庭を軸にした
    家族の物語を3つに分けたという作りでした
    娘2人に関心を持たない父と
    就職した先でメンタルやられて
    引き篭もりになった姉と
    折り合いの悪い妹
    死んだと聞かされてた母親は
    別れただけで生きてるらしいと
    姉妹は気付いているがー
    死を悟った母親は
    自分で身を引いたらしいが
    末期になり遺言と言える
    メッセージを録音し
    それを元ペットだったネコが
    霊体?で霊感強い父の妹さん=叔母さんが
    導かれてか誘導されて
    姉妹に録音メッセージを聞かせ
    グズっていた家族の時間が
    明るい方へ動く話
    であってるのかなー
    ふんわりとした表現がタイトルにも
    使われた白昼夢なんだろうな と

    照明とか効果音が頑張ってた

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