『夏砂に描いた』 公演情報 『夏砂に描いた』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    とても良かったです。
    ひと夏の恋と、登場人物達の人生や関係が絡み合った、素敵なストーリーでした。
    朗読劇でしたが、役者さん達の感情豊かな台詞や表情が素晴らしく、目が釘付けでした。
    そして、途中からは切なくて涙腺が緩みました。
    素敵な舞台でした!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    色々な男女関係が繰り返し表現されるシナリオ、演出、演技は見応えありました。
    どれだけの男女関係が描かれているのか、数えてみるのもいいかも。
    笑いあり涙ありの演技に心にぐっときました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    #夏砂2025
    面白い。この演目は、この会場で以前 観(聴い)たことがあるが、演者が違うとまったく別の情景が(心に)浮かんでくる。ほとんど動きのない朗読劇、言葉だけで物語を紡ぎ 観客の心に訴え響かせる。その醍醐味を十分味わわせてくれる好公演。

    登場人物は、僕・君・女・母・彼のわずか5人。長い時間軸を辿り関係が少しずつ明らかになっていく。ひと夏の淡い思い出は、その後の人生において あまりにも愛おしく瑞々しく純粋だった。キャスト5人はそれぞれの人物を立ち上げ、情感豊かに演じる。勿論、照明や音響/音楽といった舞台技術の効果/印象付けは巧い。
    (上演時間1時間20分 休憩なし) 

    ネタバレBOX

    舞台美術は、腰高丸椅子が横並びに5つ。後壁にはカレンダー、絵画、水着そしてTシャツが吊るされている。足元には浮き輪やビーチサンダル。朗読劇ならではのシンプルなセット。上演前には静かな波音が聞こえる。

    舞台は 或る年の8月31日夕暮れ、人気のない海辺。物語は 茫洋と海を眺めて、街へ帰る最終バスに乗り遅れた高校生2人の淡い想いの回顧とその後の人生を巡る運命。今となっては夢か現か、過去と現在を彷徨する。可笑しくて 優しい、でも悲しくて残酷だ。

    僕が高校2年の夏休み最後の日、海の家でのバイトを終えバス停へ向かうが 最終バスに乗り遅れ、そして君もー。バスに乗れなかったことで、憧れの先輩と話すことができた。どうやって帰るか という心配よりも、今の瞬間を大切にしたい、そんな幸せのひと時。とりとめのない会話、それぞれ将来の夢を語り、僕は画家になりたいと。君は僕の絵を見たいというから、棒で砂浜に絵を描いた。そして君の夢は…それを聞きそびれた。君は明日引っ越して、転校するという。来年、ここで同じ日に会おうと約束したが…。翌年 君は現れなかった。

    それから13年、僕は30歳になり 同じ場所/時間で、またバスに乗り遅れた。その時は別の女も一緒に。さらに10年、40歳になった僕は同じ場所/時間に あの女に再会した。偶然なのか必然なのか、女は君の妹で 色々なことを聞いた。君は不治の病に罹り 既に亡くなったこと、入院中に結婚し 偶然にも僕の絵を病室に飾っていたこと。今、僕と女(君の妹)は一緒になり、棒の替わりに杖を握って ゆっくりと歩んでいる。

    高校の夏休み最後の日、それも わずかな時間の淡い思い出を大切に綴った物語。キャスト1人ひとりが、心情を丁寧に表現しているから 観る(聴く)者の心に、その想いが染み入ってくる。なんて至福なひと時であろう。
    次回公演も楽しみにしております。

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