素晴ラシキ世界ノ片隅デ -Refrain- 公演情報 素晴ラシキ世界ノ片隅デ -Refrain-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    素晴ラシキ世界ノ片隅デ -Refrain-

    この演目は2015年の初演以来10年ぶりの再演。自分も当時観劇しました。船岡咲さんがミライ役の主演。脚本はまつだ壱岱さん、演出はGENKI Produceの西秋元喜さん。

    今回はE-Stage Topiaさんプロデュースで、脚本のほか演出も松多(まつだ)壱岱さん。パンフレットで松多さんは「大幅にリライト」と表現されています。

    ミライ役は高井千帆さん。個人的には、降臨SOULの伊井田尚として拝見してました。そちらも松多さん脚本・演出ですね。カナコ役の長月明日香さんも降臨SOULのレギュラーで、高井さんとともに来年5月の出演が決まっています。

    個人的にはE-Stageさんといえば詰将棋シリーズ。川本紗矢さんのウズメ、桜井あゆさんのコズエ。詰将棋シリーズで感じたイメージにぴったりでした。

    素敵な舞台、という表現は適切かどうかはわかりませんが。心に響く舞台でした。

    ネタバレBOX

    太平洋戦争末期の日本を題材に、架空の世界として描かれています。「過去だと思う。未来かも知れない。未来の私たちかもしれない」。未来にも起こりえることです。

    人々がとった行動は。80年と少し前、実際にもあったでしょう。今後も無いとは言えません。逃げるのは卑怯と言うのは簡単ですが。逃げて生きたおかげでその子孫が、今の世代が存在できているのかもしれません。

    ***

    2015年版のDVDを持っているので違いを再確認しました。大きな違いは以下のとおり。

    ・国名が登場する。自国が「イズモ」、カールの出身国が「オオクニ」。
    ・ナガトの上司としてハクリュウが追加に。ハクリュウが「トツカノツルギ作戦」を推進しているという構図に。
    ・そのハクリュウのセリフで「特攻」という表現あり。
    ・コズエの回想としての、4人でピクニックのシーンが無しに。
    ・ウズメの大幅な変更。父がナガトに(正当防衛ではあるが)殺害された、恋人だったススムがナガトの実の子と知った、ナガトへの復讐としてススムを戦場に送り出そうとしている、これらの設定が全部無しに。
    ・その代わりにウズメの兄のエピソードが追加。兄がススムの補充要因として戦場に行って「トツカノツルギ作戦」つまり特攻で死んだ、ということに。
    ・特攻する前日のススムに対し、ナガトが飛行ルートを教えて助けようとすることが追加に。
    ・特殊警察のヤソガミは女性だったのが男性に。
    ・ナガト、ホウジョウがハクリュウ、ヤソガミと対決する殺陣シーンが追加になり、全員が死ぬことに。
    ・ススムが特攻のために飛び立ったことが明確に。飛行シーンも追加に。

    あとは細かいですが、メモとして。

    ・ヤソガミとホウジョウがウズメに接触するシーンで、ホウジョウによる壁ドンなどの色仕掛けはなくなってシンプルに。
    ・ナガトたちによる喫茶店の捜索の理由としてカールにスパイ容疑、という話が追加に。
    ・ウズメの「アマノイワトに隠れた(中略)踊りで気を引いたりしない」というセリフが追加に。
    ・ススムをかばった者が罪に問われることなく見逃されたのはナガトの判断であることが明確に。
    ・コースケとススムが同日に一時帰宅してたところ、コースケだけに。ススムの一時帰宅は無しに。
    ・自国に新型爆弾が落とされた、と明確に。

    ***

    ウズメの大幅変更のため、ナガトがユメコを置いて行った理由がよく分からなくなっていると感じました。もともとは「正当防衛とはいえ人を殺めてしまった」ということがありましたが、今回はそのエピソードがありませんので。

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