テン9 公演情報 テン9」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-5件 / 5件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/07/17 (木) 14:00

    会場に入ると新作公演に向けた稽古の休憩中らしき小芝居(笑)が既に演じられており、開演定刻に稽古再開、という出だしから「鳥皮節」全開だが、以前のようにアイデアが迸るのに任せた(暴言気味)というか制御しきれないというか、な感(それはそれで面白いのだが:為念)が薄れ、物語としてのまとまり(?)もある感じ。
    特に終盤、実際の観客を劇中に取り込むという得意技(笑)や怪談風味も交えつつ「報われなかった公演の怨念」的なものをああいう形で描くのがまた巧い。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/07/18 (金) 14:00

    ペキニーズ・ドットコム『テン9』
    最後列の一列前の下手通路横に座った。迂闊にもあのスペースがそう言うことだと気付けなかった。新部聖子さんのシャウトに鼓膜が震えた!なんなら足もぶつかった!その勢いから途中ホラーに転調して、10年間演劇を観続けて演劇漬けの脳が最後の佐藤有里子さんのシーン、激しい抗争を経た空へのシーンに反応して涙が止まらなかった!
    これぞ演劇の醍醐味だと言う上演だった。満足満足!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    (笑えた度)4(今感)3(完成度)5

    下北の中心で小劇場愛を叫ぶ。

    レディースの生き様に関する小劇場公演と、そのメイキング・裏側を描くメタシアター。
    さすがベテラン、の作り込み、軽さと重厚さの絶妙なバランス。
    ホラー風味ありの青春コメディ。
    随分と昔になってしまった80年代へのオマージュ。
    刺さりまくり。

    ネタバレBOX

    小劇場の役者は世界を変えることはできないかもしれないけれど、
    きっと、その存在を待っている人がいる。

    中途半端な公演に終わった数多の下北演劇関係者の亡霊として、
    観客もしっかり参加。
    役どころが自分にドンピシャすぎて怖い。

    素舞台と劇中劇の対比がさすが。
    楽屋の蛍光灯がいい味を出している。

    悲惨な現実から、はるか遠く、宇宙へ。
    小劇場演劇の無限の可能性を高らかに謳い上げて、爽快!

    群読、同時発声で声を重ねていく演出は、ギリシャ古典に源流のあるトラッドな手法で、
    万有引力や第三舞台も多用していた80年代小劇場の流行り。
    なめ猫、レディース、暴走族は80年代前半辺りかな、時代が完全にマッチ。
    無条件に好きです。

    淡いパステル調のバックライトがとても美しい。
    宣美のカラーリングとリンク。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/07/15 (火) 19:00

    価格3,300円

    ここ最近、実話を元にした演劇の功罪をずっと考えてきたのだが、これを観ると本当に救われるような気がした。たとえ実話とは異なる「捏造」であったとしても、「演劇」の力はそんなものではないはずだ!!史実は越えられる。創作はそれだけの力がある、と高らかに宣言しているかのようである。
    「演劇」の力を私たちが信じなくて、だれが信じるというのか?それは決心であり、信仰の表明であり、作者が常に自分に言い聞かせてきたことの言語化なのだろう。それを実際に作品として昇華させた作家の力量に脱帽した。

    ネタバレBOX

    劇、劇自体(劇の裏側)、劇中劇、という重層的な構成になっており、観客までまきこんでしまうことで、我々も「(本作品の)劇の観客」を越えて、「劇自体の観客」「劇中劇の観客」の重ね合わせがなされる。しかも「劇中劇」の役者名はそのまま役者本人になっており、中間領域の役割を果たしている。
    楽屋が丸見えになっていることも特筆で、非常に多層構造になっており、一度観ただけでは足りないほどの濃密さがある。
    すごいモノを観た。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    楽しかった!終盤の高揚と拡がりに思わず胸いっぱい。演劇だぁ!どうだぁ!という様な素敵な終幕。ニコニコ。そこに至るガチャガチャも心地良くて。よく舞台で観る役者さん達が結構見覚えのない激しさ可笑しさ満載でそれもまた。かっけぇ役者盛り沢山。おすすめ!

このページのQRコードです。

拡大