逃げ去る恋2012 公演情報 逃げ去る恋2012」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • MODEでこういうテイストの作品は自分には意外
    MODEの代表作ということですが、役者が舞台上でフランクに遊ぶ(ように見せる)テイストは、自分には意外でした。もう4年半ほど欠かさずMODEの舞台を観てきていますが、もっとかっちり作り込んだ芝居ばかりだったので。
    個人的には本作は全く肌に合わず、途中から居眠りしてしまいました・・・。

  • 満足度★★★

    リミックス『三人姉妹』
    チェーホフの『三人姉妹』をカットし、カットした部分の台詞を再構成して、原作では描かれていない場面を昭和的な雰囲気のプロローグとエピローグとして付加した作品で、原作やチラシのイメージとは異なってコメディー要素が強く、笑えながらもチェーホフらしい倦怠感や寂寥感、微かな希望が感じられました。原作を読んだり観たりしていなくても問題ありませんが、知っていた方がより楽しめると思いました。

    手前に長い木製のベンチ、奥に開口がある木板の壁があるだけの質素な舞台で、姉妹役ではない他の3人が時代がかった新劇調の台詞回しで原作通りの台詞を言って始まり、続いて原作では第一幕と第二幕の間にある時間の内に済ませたことになっているアンドレイとナターシャの結婚式が小津映画的な横一列で全員が正面を向いている構図で描かれていました。スピーチの台詞は原作の他のシーンから持ってきていて、あえて結婚式にふさわしくない内容の部分が使われていたのがユーモラスでした。
    その後は少々の時事ネタやコミカルな演技を交えつつ概ね原作通りに展開し、トゥーゼンバフがソリョーヌイに決闘で殺された後に、原作にはないトゥーゼンバフの葬式のシーンが追加されていて、結婚式同様に他のシーンから持ってきた葬式らしからぬ台詞が楽しかったです。最後は冒頭の3人によって原作のラストが演じられ、全体を通してのシンメトリーな構成感が印象に残りました。

    ヴェルシーニンとトゥーゼンバフの哲学論議のシーンと、新たに付加された葬式のシーンでは役柄を演じず、役者本人としてそのシーンや登場人物についての(おそらく台本無しの自由な)トークを繰り広げるメタな構成になっていて、現代の視点からコメントが興味深かったです。

    3人の姉妹を演じた西田薫さん、占部房子さん、大浦千佳さんはそれぞれの個性が出ていて楽しかったです。

  • 満足度★★★

    初日観劇
    はて、三人姉妹ってこんなんだったけ?
    昨今の日本の恋愛中毒を反映したような想像を掻き立てるような話だけど、肩苦しくない、ウイットに富んだ笑いもある舞台だった。上演時間約2時間。

    ネタバレBOX

    登場人物名は全てチェーホフの作品のままだけど、純和風の冠婚葬祭と現代恋愛産業と恋愛事情を絡ませ、雑談アドリブのような丁々発止会話の内容にさもありなん、と思ったり。

    舞台奥に小窓のような空間、木製の長椅子が一つ置いてあるだけの舞台。
    長女:オーリガ、28歳、婚活したいが怪しい婚活サイトにハマるのを危惧している。
    次女:マーシャ、26歳、18歳でクルイギンと結婚。表立っての夫婦仲は良い。しかし、手首斬ったり首斬ったりとよく自殺未遂起こす奥さんを持つヴェルシーニンとダブル不倫中。そんなクルイギンはマーシャを振り返らす事に努力している?
    三女:イリーナ、20歳、電話交換手だったっけ?事ある毎に歌うソリョーヌイとちょっと頼りにならないトゥーゼンバフに求愛されまくり。
    三人の唯一の男兄弟:アンドレイとその妻:自由な気ままな発言ばかりするナターシャの結婚披露宴から話は始まる。
    三人姉妹と対極にある現代のガーリー三人娘、世田谷のユダヤ人には笑えました、てか三人とも良い。
    チェプトキン:60歳を越えて独身。ためになる事を言っているようだけど、んん?と思うような情けなさも見えたりして。

    夫とは違う男性への気持ちの揺れと、自分の世界観を合わせ持った表情、時折ドスを利かせる占部さん良い。
    不器用だけど恋に溺れたい女の一面を見せた西田さん、そんな女の人実際いそう。
    二人の男に言いよられて、毅然と対応するのかと思ったらそうでもなく、どーしよーかなーと迷ったあげく、選んだ男は後に死んでしまい‥。若さ故の痛々しい姿が切なーい!
    女の人が元気だと、男性陣は人生の力加減が弱くなるのが見える気がした。
    昔よく見た結婚式の親類とご祝儀風景から始まり、お葬式の風景で終る。雪景色や喪服姿で全員が一斉に台詞を喋る場面は迫力あり。

    途中、小窓と舞台に登場したヒゲ面の男性はチェーホフ?だったのかな‥?


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