幻探偵 公演情報 幻探偵」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★

    唐十郎をやるべき
    明大前にある本願寺の墓地にテントはあった。唐組や新宿梁山泊のようなテントではなく、パイプが支柱のイベント用テント。客席は30席くらいか。客席と舞台は近い。

    ネタバレBOX


    はじめは女主人公の独白ではじまる。なんとなく唐十郎的ではあるが、決定的な違いは台詞でドラマを説明してしまうところ。唐十郎の台詞は風のように過ぎていくが、それは詩であるからだ。ところが同じようなスタイルの芝居で、言葉でもって状況を知らせようとすると、途端に夢が見られなくなる。言葉でストーリーを追うような芝居に対するアンチとして出来たアングラ演劇のスタイルに、このような説明的な台詞は似合わない。さらに後半、唐突に語られ始めたシェイクスピアの「ハムレット」の台詞や、上演の場を慮ったのか、浄土真宗的な台詞が取ってつけたように語られるに至っては、この作者はいったい何をやりたいのか分からなくなった。
    男優には昔なつかしいアングラ臭い役者がいるし、水を使った演出などは結構楽しめるのだから、本家唐十郎の戯曲を上演したほうがいいのではないかと思った。

このページのQRコードです。

拡大