優しい劇団の大恋愛Volume九劇『暗黒提灯物語〜娯楽町のさびしいお祭り〜』 公演情報 優しい劇団の大恋愛Volume九劇『暗黒提灯物語〜娯楽町のさびしいお祭り〜』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    (笑えた度)3(今感)3(完成度)5

    始まる前からただならぬ気配を感じていた。

    なにい、平日マチソワ2ステのみだとおおお、こんなのプラチナ以外の何ものでもない、おっと案の定予約できない、えええー、予約再開するだとおおおお。
    お代は観てのお帰り。往年の川村毅や河原総代のような凄腕の興行師みを感じる。少し気温があがっていて、フラフラしながら浅草に向かった。吸い寄せられている。あぶないあぶない。

    ネタバレBOX

    先人は言った。
    「僕の前に道はない、僕の後ろに道は出来る」
    (高村光太郎「道程」)
     
    最新の科学では、こうなるらしい。
    「私が観る前に芝居はない。観る時、そこに芝居ができる」。
    眉唾だ。
    しかし、ちょっと信じてしまいたい時もある。
    そんなことを感じさせる芝居。 
    魅惑的な言説で騙すなら、とことん嘘をつき通してほしい。
    私のためだけに演じてくれていると信じたい。
    愛すべき虚構の、目眩く世界。

    寺山、唐、蜷川からの小劇場50余年の歴史を彷彿とさせるシーンが、仮設や手持ちのライトに照らされて、走馬灯のように展開していく。お迎えが来たのかと、錯覚するような出来栄えだ。あぶないあぶないあぶない。

    AI曰く、
    「エントロピーは観測によって決定的に減少する場合があります。これは、観測対象が特定の状態に収束するためです。観測によってエントロピーが減少する場合、観測者側の系でエントロピーが増大する可能性があります。」
    観測を観劇に変えて読むと味わい深い。構築された芝居を見ると、観るほうがとっ散らかっていくというのだ。どうりで心がかき乱され、脳が破壊された訳だ。  

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    シンプルに万感を込めて「面白かったです。」でいいのではないかとも思ったが、同じプラットフォーム内で、よそ様の芸風を丸パクリするのも気がひける。だが、改めて今回の作文を読み返すと、衝撃のあまり、結局「面白かった」ということしか言えていない。うーん。

    面白かったです。

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