サムライ・ホット・スクール 公演情報 サムライ・ホット・スクール」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    LIVESの描くおじさんたちは、哀愁がいい感じに漂う
    こういう人たちを描かせるとうまいなーと思う。

    小さな幸せが、キラキラ光ってみえる、コメディタッチの人情モノ

    ネタバレBOX

    テレビのドキュメンタリー番組が、謎の侍集団『サムライ・ホット・スクール』を取材している。
    彼らは、侍の格好をして、公民館に集まり、武士道を学んでいるらしい。また、時には、提灯を手に「見回り」と称して、侍の格好で町を集団でうろつくこともある。

    ドキュメンタリーを撮影しているうちに、スタッフは彼らに違和感を感じ始める。
    それは、彼らかが自らを語る様子があまりにもぎこちないのだ。
    スタッフは、主催の元妻に会ったり、草食男子や、武士道研究家と対決させたり、さらに顔の割れていないスタッフをサムライ・ホット・スクールに潜入させたりして、彼らの本当の目的を探ろうとするのだった。

    そんな物語。

    前半は彼らの目的を探ることがメインとなり、後半は彼らはのことが描かれていく。

    彼らは、就職が見つからず、派遣をやっていたり、ホームレスだったり、ネットカフェに泊まっていたりする、いわゆる格差社会の中の底辺に位置づけられる人々であった。
    (ただし、おじさんを描くのはうまいのだが、草食男子というキャラは、少々おじさんが想像して書いたっていうイメージだったけど(笑))

    かなり悲惨な境遇なのだが、見下したり、卑下したりすることはない。そこには「愛」がある。彼らの視線で物語が語られていく。

    もちろん、見方によれば、甘い決着の仕方かもしれないが、めでたし、めでたし、ではなく、そこからのスタートというあたりが心地良いのだ。

    人情的な、古くさい感じもありつつも(もちろんそれも好き)、今様な要素を散りばめた、コメディタッチの人情モノ。

    笑いながら、小さな幸せが、キラキラ光ってみえ、少し気持ち良くなる時間を過ごすことができる。
    (武士道を学ぶ塾の名称が、「サムライ・ホット・スクール」ってのも、なんだかなー、の感じでいい・笑)

    次回は『知恵と希望と極悪キノコ』の再演で、シアタートラムということだ。初演も、この公演と同様の、日の当たらない者たちのなんとも言えぬ姿が描かれていて、面白かったので、期待したい。

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