公演情報
「JULIO -フリオ- 」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/08/15 (金) 14:00
医療実験(?)に起因する猟奇殺人事件にまつわるホラー。
断片的な情報を結び付けてゆき真相に近づいたことで起こる惨劇、というのは奇しくも前日に観た背筋原作・白石晃士監督「近畿地方のある場所について」と通ずるモノがあるような。
が、こちらは生の演劇であり、その制限下でのスプラッタ表現を筆頭に、舞台前方・後方を分ける2枚の可動幕や照明効果を駆使した演出など演劇としての表現が見事。
終盤での恐怖を煽るための「溜め」が長めでテンポが落ちた感もあるが、一件落着と思わせてからの終幕がヤだ。それが読めてしまうだけに「ダメ!ダメ!それやっちゃダメぇ~!」なんだな(笑)。しかもそこでバッサリ切ってカーテンコールもない(肯定)なんて……gkbr
大王としてもはぶ談戯としても異色の本作、映像でも観てみたいとも思った。(エグそう(笑))
なお、2000年の遊気舎版(演出:楠見薫)は観ていたが、観たという記憶のみで内容はすっかり忘れていた。(四半世紀前だもの)
あと、「ある部分」に手塚治虫のブラック・ジャック「春一番」(大林宣彦監督「瞳の中の訪問者(1977年)」原作)を思い出すよねぇ。
実演鑑賞
満足度★★★
25年前の作品の、初めての再演らしい。
20世紀末。世の中をまた現代とは違った閉塞感が覆っていた時代。
あの頃、人間の内面の暗部に迷い込むような精神世界、猟奇的な事件を描いたサスペンスやホラーが流行っていた。
今作は、まさにそのテイスト。
2時間15分。発端から、猟奇的な連続殺人事件を追ってるうちに、異様な状況が立ち上がってくる。
人の頭を噛み砕く(食べてしまう)、謎の連続殺人鬼の話ですから。
本当に直接的な表現は避けられてるけど、まあ、割とえげつないシーンは多いので、映画なら15歳未満禁止くらいはつきそう。血のりはドバドバじゃないけど、多め。
発端から丁寧に見せてくれるので、こういうのに慣れてる人だと、割と全部読めてしまう感じはあります。
ほんと丁寧にやってるので、このスリラー、ホラーテイストが好きな人は、たっぷりと満足出来そう。
笑えるシーンや登場人物もありますけどね。