公演情報
「月夜の陵で鬼は哭く」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★★
令和に生まれた新たなテント芝居の2年目。
昨年の、『燈のあたらない川に流れる人鳥(ペンギン)』は、自分がイメージするアングラってものそのままでして。エログロナンセンス、奇麗なものも汚いものも、混沌としていて。物語も混沌のなか、何かを感じ取る感じで。体感的にも水をかぶりまくったりで、個人的にはめちゃんこ面白かったのですが。
まあ、やっぱり誰にでもってのには敷居高いかもって気はした。
ただ今作は、非常に観やすいのです。
平将門や源平合戦、日本の昔話だったり、そういう一般常識程度の知識はあったほうが理解しやすいとは思うけど、無くても何とかなるかと。
特に一幕、二幕は、アンダーグラウンドなんて構える必要もなく、質の高いエンタメだった。
三幕になると演劇表現で裏返すテーマ性みたいなのがやや出てくるんですが、それも全体を崩壊させるようなことは無く、浪漫的な舞台として最後まで畳まれます。
昨年の水表現だけではなく、今作は火の演出も印象的で。
殺陣も踊りもある、3時間の大作。
休憩が二回あるので、トイレや腰の痛みも心配せず、大丈夫です。
体感的にはあっという間。
観劇の達人はもちろん。
気軽に演劇??みたいな人にも観て欲しいなあ。
そして、若い人にこそ、このテントでの一大スペクタルを味わって欲しいなあって。
撃ち抜かれる人、いるはずなんだ。