なまず 公演情報 なまず」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    月船さん魅力的!また蝉時雨蝶子に会いたい!
    月船さらら さん一人になった演劇ユニット「metro」第2弾。
    今回も、前回に続いて震災に関する内容で、未来の日本、東北の王国
    を舞台にしたコメディでした。

    個人的にはこの傾向のコメディは見ていて気恥ずかしいのが先に立って、
    あまり笑えないのですが、ちらちらと風刺も効いてました。

    それにしても、月船さんは、東北訛りでおっとりした東北の国の妃、
    妖艶だけど笑える女性シンガー・蝉時雨蝶子、
    コックリさんの力で?関西の総理になった肖像権エージェント、など
    さまざまキャラクターを好演 … 蝶子のCD買っちゃいましたよ。
    これまでの公演の登場人物も含めて、本当に、色々な面を持つ女優さんで、
    魅力的です。

    もっともっと別の顔、違った演技、違った人物像を観たくなります。
    ですから、作品選びにかまり時間をかけないで、なるべく早く、次が観たい!
    (と、勝手なこと言ってますが。)
    もう今から次の作品に期待してます。

    他には、タイトルにもある実は高度な知能をもっている「なまず」
    を演じられた、ダンサーでもある池田遼さん。
    水槽の中を回遊する様子を表した、くねくねとした不思議なダンスが
    素晴らしかったです。

    そしてmetroには欠かせない『怪優』鴇巣直樹さんは、今回はかなり普通の
    役で、それが逆に味があって良かったです。

    若松力さんは、metroには複数回出演のあの若松武史さんの御子息とのこと!
    パンフ読んで驚いた!しかもツッコミ役!至って普通の役でした。

    ちなにみに、会場である神楽坂die pratzeは、6月頃(だったかな?)には
    閉鎖とのこと。metroこけら落としと、metro公演でしか来なかった会場ですが
    こういう小さなスペースが無くなると聞くとすごくさびしい。

    metroも同じ作風が続いたので、次は全く別のベクトル、出演者による
    作品が観たい!! でも蝉時雨蝶子には会いたい!

  • 満足度★★★★

    面白かった!
    ハチャメチャな様できちんと計算されている脚本だった。

    ネタバレBOX

    山手線の駅名の名前、田端、御徒町、鴬谷などが可笑しい。 最後の歌舞伎風の見得も良い。 NHK紅白歌合戦も嬉しい。 斎藤歩さん、鴇巣直樹さんの年季の入った演技が素晴らしいのはモチロン、池田遼さんのなまずダンスも良かった。 月船さららさんも可愛いだけじゃない迫力がある。 才能ある役者さん達がぶつかり合って、凄いものが出来上がっていた。
    この劇場は今年7月で閉館だそうです。ビル建て替えするらしいので、今回が最初で最後となりそうだ。
  • 満足度★★★★

    横綱相撲
    貫禄あって個性的で美しく、歌ありのさすが月船さららさんでした。

    ネタバレBOX

    著作権管理事務所で嫌味な仕事振りを経て総理大臣になった女性と、原発事故以来閉鎖されている東北地方に独立国家的に住みついているおかしな人々との抗争のような話。

    独立国家は精神病院から脱出した人たちが主体ということでした。そりゃおかしな人々だろうと思いますが、ちょっと理由付けがスッキリし過ぎていました。

    彼らは滅ぼされますが、その時なまずを封印していた石を動かしたため地震が起き、三陸沖に島が出現し、改めて東北独立国家を作ろうかという人たちが出てきて…、そもそも、大和朝廷によって縄文人の末裔が東北地方から追いやられたことへの恨みが背景にあるように感じられました。

    月船さららさんの歌があったりのエンターテイメント性の高いショーでした。役者陣もクオリティが高く、横綱相撲といった感じのお芝居でした。なまず王子という言葉が出てきたときには『ガマ王子VSザリガニ魔人』を思い出し懐かしくなりました。

    最初の著作権管理事務所のシーンが『受付』のようで面白く、こっくりさんが出てきた辺りから変調し、東北の風景になって全く趣を変えましたが、最初のシーンのような知的でコミカルな感じが好きでした。
  • 満足度★★

    アングラ的ブラックコメディー
    立ち入り禁止区域になったままの数十年後の東北を舞台にした物語で、政治やマスコミや流されやすい人々を皮肉った、不謹慎でブラックユーモアのある作品でした。

    温暖化で熱帯のジャングルのようになった立ち入り禁止区域内に作られた王国に飛行機が墜落して唯一生き残った男が、王国の奇妙な人達に出会う話で、道化的存在を通じて社会の変な所を皮肉るというオーソドックスな風刺劇の体裁で3.11以降の日本の姿が描かれていました。
    宝塚や歌舞伎の様式のパロディーがあったりするものの、全体的にはアングラ演劇の雰囲気が感じられ、少々レトロな印象を受けました。内容に比べて2時間の上演時間が長過ぎるように思いました。

    嫌味ったらしいオバサンのキャラクターや露出度の高いセクシーな衣装や下品な台詞等、月船さららさんの宝塚出身とは思えないの弾けっぷりは魅力的だったのですが、色々な面を見せようとして作品的に必要のないことまで盛り込み過ぎているように感じました。
    エキセントリックな国王を演じた斎藤歩さんの怪演が楽しかったです。

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