コーヒーとカレーと見田さんと 公演情報 コーヒーとカレーと見田さんと」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    途中まで感情移入が出来かけていたのですが⋯きっと面白いお芝居です。感受性や創造性の足りない私です。万全ならきっと素晴らしいお芝居だったはず。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    不思議というかスピリチュアル感ある、独特な雰囲気を醸し出した公演。
    コロナ禍を経て無関心・不寛容といった風潮、他方 恋愛スキャンダルやハラスメント等は、SNSやメディアに乗って好奇の目に晒されたりバッシングにあう。公演はそんな世に 一石を投じるような、人(心)の距離間(感)を描いているようだ。

    フライヤーの説明にある山に囲まれた郊外の とある街が舞台。山や森を切り崩して再開発されて出来た新駅ビル、そこに移築されたコーヒー店に集う人々の日常。しかし会話が かみ合わないこと、不自然な態度が気になる。実は人間らしい見栄や隠し事が潜んでいる。物語は、以前あった自然や亡くなった店のママの、今は見えない存在が肝。その見守りがピアノの単音で…。

    数年前に近隣の街で、地元の男性がホームレスの女性を殺害した事件が静かに絡まりあうーとあり、実際 2020年11月 渋谷区 笹塚駅近くのバス停で路上生活者の女性が殺された事件、いわゆる<渋谷ホームレス殺人事件>を思い出す。社会的貧困・孤立や閉塞感が漂い、心の余裕がなくなった今、身近な人や他人に思いを寄せる。そんな憩いの場でありコミュニティ的存在が、このコーヒー店「Mori」である。
    (上演時間2時間 この回は事情があり 途中10分休憩あり) 

    ネタバレBOX

    舞台美術は、コーヒー店「Mori」の店内。奥行き感ある変型、要所を柱で区切るなど 細かく作り込んでいる。下手に店の入り口、入ってすぐにГ型のカウンターやレジ。中央や上手にテーブル席。上手奥にSTAFF ONLYドア。すべて木製で木の温もりが感じられる。そこに物語のテーマが込められているようだ。

    主人公 山越美和子は、いつも同じ席に座って外を眺めている。その話し相手は、この店の亡きママからコーヒーの淹れ方を教わった小川よし。山越は切り崩された山、森を見ているのか、駅の乗降客を数えているのか。緑や赤が…といった意味不明の言葉。戸惑う小川、その かみ合わない会話が 心の距離感のよう。後々、緑と赤が混じったら真っ黒になる、人の腹の奥底にある思いであろうか。そこに不気味さが滲み出てくる。

    地元の男性がホームレスの女性を襲撃した事件、それがさり気なく挿入されてくる。店のママの名は見田さん。その一人息子 見田茂が唐突にやってきて、店のバイトや客と一悶着起こし帰っていく。彼が住んでいるマンションから、殺害された女性が座っていたバス停が見える。彼は自分が殺害したのか あやふやな記憶。店のバイトで 夜スナックを経営している青野さち は、バス停にいたのが男性だったらよかったのに と言う。男はいつも加害者側という偏見、暴論も飛び出す。

    男性だったら殴り殺されない といった思い込み。性差に潜在的な差別意識が潜んでいる。性格や立場等の違い、色々な人がいて世の中は成り立っている。例えば、飲食の嗜好の違いもその1つ。コーヒーの淹れ方、カレーの味付けの拘り。その違いを受け入れて共生している。常連客 本郷はるか や一時的な店番 辻トオルの存在がイイ味を出している。亡くなった(見えない)見田さん、にも関わらず ポーンと響くピアノの単音によって、見守っているよ と知らしめている。その余韻が心地良い。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ちょっと不思議なことがいろいろ含まれたストーリーで興味深かったが、終盤で急激に回収されてまとめられた印象で、そこまで全部まとめなくても、とも思ってしまった。ところで、誰かとの人間関係の深さでマウントを取る、なんてことをする人が実際にいるのかな、と考えてみたら、意外に身近に実例があったりした。

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