ジャングル・ジャンクション 公演情報 ジャングル・ジャンクション」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/02/24 (月)

    友人が出演しており、共通の知り合いでもある妻と共に観劇。

    ラブストーリーに刑事もの、SFヒーローの物語が交錯?!
    物語の展開をかき乱された主人公たちのドタバタ劇が始まる。

    舞台装置・セットがほぼなしの演劇を久しぶりに観たので、自分の想像力がかなり試される時間になった。

    とはいえ、"そこにないもの"を確かに存在させる演者の力量、濃すぎる登場人物がひしめき合うキャラ合戦としての面白さには圧倒させられた。

    本音を言えば、バカでか声量の演技に慣れておらず、個人的にかなり体力を消耗したし、混沌としたストーリーテリングにも集中力が途切れそうにもなったが、クライマックスで鳥肌。

    作者という存在が浮き上がり、メタ的に"物語の登場人物"を肯定する物語には心を掴まれた。

    また、そのメッセージは、劇団"エクステ"が高校生の演劇WS「High School Project(通称:ゴーハイ)」を出発点に、そのOBで結成されたという経緯にもきちんと結びついて良かった。

    まさしく、作者=大塚雅史(劇団エクステ主宰)、登場人物=出演者(エクステ劇団員)という構図が成り立っており、ここにグッとくるものがあった。

    原作の『ウォルター・ミティにさよなら』(作:高橋いさを)、その戯曲化『ジャングル・ジャンクション』(作:成井 豊+真柴あずき)の素晴らしさもあるのだとは思うが、劇団が6年振りの作品として本作を選んだこと、そして、上記のメッセージを実直に語っていることに大きな意義があり、そういう意味で、"劇団エクステ"にしか出来ない作品になっていたのが良かった。

    K-POPが多用され過ぎ(しかもキャッチーな楽曲が繰り返される)、バカでか声量による圧迫感など、自分が演劇初心者なだけに受け入れづらい要素も多かったのだが、それを持ってしても余りある感動に満ちた観劇体験だった。

このページのQRコードです。

拡大