そよ風と魔女たちとマクベスと(2025) 公演情報 そよ風と魔女たちとマクベスと(2025)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-2件 / 2件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    見る前にお勉強と思って読んだ「見たい」も「見てきた」も、實に要を得ていて。おふたりともベテラン投稿家で秀逸である。まぁヘンなマクベスで、概ね、誰がホントは悪いのか?に絞っていくのが今までのマクベス作りのフツーのやり方だが。これは「その風」が悪いというのだから、文句のつけようもない。文句を言えば、一応せきビラを配るのなら配役表は丁寧に!若いマクベスを演じた人も、バンクオーも名前が分からんでは興ざめである。串田和美もそろそろ85近いのではないか、頑張ってなぁ。役者魂が歩いてるようで、ア!そこがマクベスなんだ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    串田和美『そよ風と魔女たちとマクベスと』を観劇。

     日本人は本当にシェイクスピアが好きなのだろうか?
    故・蜷川幸雄が有名人を使って、埼玉県の田舎でシェイクスピアをやり続けたのは原因の一端だが、アングラ演劇人・串田和美が和製ミュージカルとコクーン歌舞伎で世間を席巻し、シェイクスピアには関心がないと思われていたのも事実だ。
    どうやら日本人をシェクスピアフリークにしたのは、彼らだったのは間違いないようだ。

     いきなり銀髪ロックスターのような若者が、聴衆を魅了する。舞台を見せられているのか?それとも学生運動のリーダーか?はたまたボディビルダーか?
    そこからマクベスの人生が始まるのだ。厄介なシェイクスピアを見るのは困難だ!という思い込みも、始まりから崩れ去っていくのだ。
    魔女の囁きにより、将来に希望を見出し、強力な力を得てしまった人間に起こる、長く辛い悲劇が面白さだ。マクベス夫人の戯言も我が妻の囁きに聞こえ、仕事での地位をもっとあげ、沢山の給料を貰いたいという己の果てしない欲望に悶え苦しんでしまうのである。
     そして誰もが迎える老の姿まで見せてしまう残酷さ。誰もがマクベスに寄り添いたくないが、喜びを見出せるのは観客の勇気次第だろう。もし劇場からこっそり立ち去ろうとするなら、スカイツリーが立ちはだかり、逃げられないのである。
     元ボディビルダーが演じる若きマクベスは見事である。
     お勧めである。

このページのQRコードです。

拡大